10月4日　「ﾌﾘｰｸｽ(32)」見る

今日は戦前のｱﾒﾘｶで作られた凄い映画をｱﾏｿﾞﾝの配信で見ました。
映画で初めて、奇形者を扱った映画です。
登場人物は、見世物の一座のはずなのですが、一座にいる奇形を中心に、人間ﾄﾞﾗﾏを描いていて、見世物になるｼｰﾝは殆どありません。
というか元々はあったのかもしれませんが、完成披露試写では90分ぐらいあったのが、60分ﾊﾞｰｼﾞｮﾝしか現存してませんので、何があったのかは想像するしかありませんが。
主人公は小人症で、小人症の女性と婚約しているのだが、ｸﾞﾗﾏﾗｽな団員に惚れます。
これが打算的で悪どい女で、小人症に莫大な遺産が入ることを知ると、彼を毒殺しよ
うとするのですが。
死にかけた主人公を、他の奇形の団員たちが助けようとするという話なのですが。
登場するのが、腕のない女性や、腕も足もない黒人男性や、お尻が結合した双子と
か、小頭症の本物の人が登場して、素人の芝居なのですが目を見張ります。
現実に遭遇したらｼﾞﾛｼﾞﾛと見ることは憚られますが、映画だと思わず見入ってしまい
ます。
この映画は大量に奇形者を登場させて、各地で上映禁止となったのですが。映画自体
は、障碍者の方にも健常者と変わらない心があるという良心的な作りでした。
ﾀｲﾄﾙが32年に日本で公開された時は、「怪物團」という差別的な意味だと思います
が。今では原題そのままの「ﾌﾘｰｸｽ」という奇形者を意味しており、やっぱり差別的だと思いますが。
衝撃的であり、しかし娯楽映画として勧善懲悪の物語で作られており、ﾒｯｾｰｼﾞも良心的な映画でした。
滅多に出会えないｶﾙﾄ映画を探している方にはお勧めの映画だと思いました。