コロナ後遺症にかかる人は10人に1人以上いるという。ではどういうのがコロナ後遺症なのか。嗅覚・味覚障害や倦怠感などがその主な症状だが、それにしっかりした病名を付けて治療するのはむつかしい。最も多い自覚症状は、コロナが完治しても以前のように体調が戻らないというもの。すぐに息切れするとか、疲れやすくなったとか、風邪や帯状疱疹などほかの病気にかかりやすくなったなど。
こういった症状は一言でいうと老化である。つまりコロナにかかったことにより、身体機能の低下(老化)が著しくなる。その程度や感覚は人によって違うだろうが、どこか一部の機能に特化していない限り全体的な「老化」が進んだとして片づけられてしまうのだろう。
年寄りが医者に行くと、「あぁもうこれは治りませんね」「仕方ないです加齢によるものですから」と言われる。そしてこれと言った病名がつかなければ「老衰」で最期を迎えることとなる。
ここで、老化とはどういうことか整理してみる。
■老化(エイジング)とは
老化とは一言でいうと身体機能の低下。
細胞の活動力の低下
細胞を新しく作り替える力の低下
若いころに比べての筋肉量の低下
栄養素の吸収機能低下
病気ではないが早い話が病気と同じことが体で起こっているということ。 アンチエイジングとは、抗老化。抗加齢ではない(健康な人でも歳はとる)
■疲労と老化
過剰な仕事量、不規則な生活習慣、運動不足、睡眠不足、栄養の少ない食事などによって引き起こされる疲労は、老化の原因ともなっている。
長期間疲労が続くと体の免疫力が低下し、風邪などにかかりやすくなる。さらに細胞を作り替える機能の低下、皮膚や骨、筋肉も衰えてしまう。すると、身体機能の維持が難しくなり、老化現象が進んでしまう。アンチエイジングの道には、日ごろから疲労を残さないことが鍵。
■恒常性と運動・食事・休息のバランス
健康的な生命維持状態を恒常性(ホメオスタシス)という。恒常性の維持には健康の3本柱:「動」「食」「休」のバランスが大事。
△正三角形になるのがのぞましい。
動が多くて食不足→ 活動過多:疲労蓄積
食不足で活動不足→休息過多;筋力骨密度の低下 など、「動」「食」「休」の
バランスが悪いひずんだ△三角形にならぬよう注意。
恒常性が乱れているのがストレス状態で、ストレスの原因には、物理的・科学的・生物的・心理的なものがある。疲労はストレス症状のひとつで、恒常性の復元のために「動」「食」「休」のバランスを要求している状態。
恒常性が乱れているのに疲れを感じない人もいる。とても危険!
恒常性のチェックには血液検査が必要。
■栄養
人間が生命維持のために必要不可欠な50種類の分子・元素(栄養素)を毎日確保する。すべてがそろっていることで、脳のはたらき、代謝機能、免疫系などが正常にはたらく。
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