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2023年07月09日18:50

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「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」

主演が伊藤沙莉で監督は内田英治と片山慎三。
かなり面白い作品ではないかと期待していたのだが、劇場公開は日本全体で40館で、東京は4館のみだ。
ただ、劇場公開時は少ない上映館だったものの、口コミで面白さが広がって後から上映館が増えた作品は星の数ほどある。
この作品もそうであって欲しいと思いながら観に行ったが、残念ながら大きく期待外れの作品だった。

マリコ(伊藤沙莉)は小さいながらもゴールデン街に「カールモール」と言う店を持っていた。
一方、探偵業も営んでいる。
ある日店におかしな外国人が現れる。
外国人は怪しい身分証明書を見せて、自分たちはFBIだ、歌舞伎町に迷い込んだ宇宙人を探して欲しい、と言い出す。

映画は6作品のオムニバス形式となっており、内田英治と片山慎三がそれぞれ3作品ずつ監督している。
マリコの父は元やくざで、暴対法でシノギがなくなってからマリコと母にDVを行うようになっていた。
店には、マリコの父の弟分だった戸塚(北村有起哉)や推しのホストのためにキャバ嬢になった絢香(久保史緒里)、区役所職員の小金井姉妹などの常連客がいて、さらにマリコの彼である忍者の子孫マサヤもやってくる。
この常連客達を取り上げて6つのエピソードが展開するのだが、そこそこ面白かったのは小金井姉妹を取り上げた「姉妹の秘密」だけだ。
そしてこの「姉妹の秘密」も、ラストのオチがかなりスベっていた。

それ以外の話は、いかにも歌舞伎町にありそうな話ばかりで既視感が強く、そこに「E.T.」的な宇宙人のエピソードを力技で詰め込んでいる。
この詰め込み方があまりにも強引なため、作品全体の統一感がまったくなく、メタメタになってしまっていた。
一つの作品としてのトーンをきちんと話し合って作り上げたのか、疑問に感じてしまった。

伊藤沙莉をはじめ、出演者は竹野内豊や北村有起哉など、なかなかの実力者を揃えている。
しかしこの作品は、おそらく出演者たちの黒歴史になってしまう可能性が高い。


58.探偵マリコの生涯で一番悲惨な日
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