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2022年12月24日14:24

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12/14 三宅一樹×石田淳一 往復書簡@ギャラリー空の間

もう終わってしまった展覧会なのだけれど、今年心に残ったギャラリー展示のひとつとして書き残しておきたい。

石田淳一さんの油彩写実画との出会いは、銀座を歩いていて目に止まった画廊案内だった。何気ない身の回りのものが彼の手にかかると、時が止まったように、ただただ静かに存在する。気に入った。昨年1年間続けた1日1枚のドローイングのTwitterをフォローした。飼い猫は黒猫ジジ。
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今回A6版の立派なご案内状をいただいた。彫刻家三宅一樹さんとの二人展だ。しかし、どうやら、単なる二人展ではない。DMをみると、三宅さんの彫刻を石田さんが描いているようだ。タイトルは「往復書簡」
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その日石田さんは不在、三宅さんは接客中だったが、ギャラリーの方からお話を伺えた。
写真は撮らなかったので、ネットからの借りもの。
絵画と彫刻、ジャンルも違うし、年も少し離れているけれど、お互いの作品にインスパイアされて、二人展をやろうということになったらしい。テーマとなるものは、光、火、月…。

三宅さんの作品は、御神木や屋久杉をつかった一木彫。たとえば、蝋燭の火などは年輪一年分の「薄い皮」を残して彫り出している。太陽が当たると透けて光る。超絶技巧!素材自体に魂が宿っているせいか、神がかっている。素敵だ。今回知って良かった。
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そうした三宅さんの作品を見て、石田さんが絵にしているかと思えば、逆もあるらしい。こちらは、石田さんの蝋燭の絵を見て、三宅さんが金属を用いて作ったという。石田さんの蝋燭は高島野十郎を思い出す。しかしそれよりもっと感情を抑えて静かで暖かい光だ。
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達磨は達磨、蝋燭は蝋燭、そのままとは限らない。三宅さんが月を彫れば、石田さんは得意の果物カリンで応酬。腐っていく様子は月の満ち欠けそのものだった。
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展覧会搬入の日に三宅さんが1点追加した。すると石田さんがその晩徹夜でそれを絵に仕上げて初日朝に間に合わせたという。緊張感のある往復書簡だ。

こうして互いが向かい合い、呼応し、響き合う二人展って素敵だなと思う。良いものを見せていただいた。
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