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2022年11月23日02:46

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雨を見ている

雨を見ている


こうして雨を見ていると
雨はかたわらの朝顔を光らせてはいるが
傘は冷たい雨をよけるだけであり
意味がないから畳んでしまった
雨、雨、雨
雨はこの街一帯に降っている
夜明けの往還に人はおらず
猫もいない
自分だけが存在していて
僕はここに立ちつくしている
この冬のはじめの雨に
消えてゆくものは何なのか
心だけが自分の骨にこびりついて
消えないでいるだけの存在だ
僕は雨を見ている。


指田悠志
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