https://ci.nii.ac.jp/ncid/BC06668104
https://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000120640994&owner_id=5160461
p.21
�� 右手の人差し指を曲げる前壁左の男性の仕草(Fig.2:9)
J.K.Choskyの研究によれば、この仕草は紀元前2千年以降、崇拝を意味する仕草であったが、アケメネス朝、パルティア、ガンダーラではそのような図像表現は知られていない。ササン朝では、アルダシール�祇ぐ聞漾∈討啗修譟�王から神に、または従者から王に、尊敬や服従を示す仕草として表現されるようになる。Lo Muzioは、ファヤズテパ壁画の男性像の仕草は、ササン朝に起源があるのではないかとみている。
�ぁ〜以漂犬涼棒�の赤い縁取りのあるカフタンと首元のリボン、左壁の女性の羽織に付いている輪(Fig.2:9,2:10)
赤い縁取りのあるカフタンは、中央アジアではメルヴの壺絵(5〜6世紀)、ペンジケント第�郷静造諒媛茵▲妊�ルベルジンのウマ・マヘーシュヴァラの壁画(6世紀)、バラリクテペの壁画(5世紀末〜6世紀初または6世紀末〜7世紀初)など、5世紀以降にしか見られないとする。…
�ァ（�陀の背後に立つ女性がつける牡羊の角の頭飾(Fig.2:11)
ササン朝のシャープール��(309〜379年)が牡羊の角の冠を付けていたことが最近のR.Gyselenの研究で明らかになったこと、また、3世紀末にバクトリアやヒンドゥークシュの南で発行されたコインに牡羊の角をつけた王の姿が現されていること、女性ではシャープール��(383〜388)の妻が牡羊の角をつけた姿で印章(フランス国立図書館蔵)に表されていることを指摘している。
以上の検討をふまえて、Lo Muzioは、男性像のクシャーン王侯との類似性は明らかだが、足先を重ねる表現や人差し指の先を曲げる仕草はササン朝美術に由来すると考えられ、また、仏陀が2輪の蓮華の上に立つ表現や女性の衣服の特徴も、制作時期がクシャーン朝以降であることを示唆するとしている。さらにクシャーン朝期以降の年代を示す確実な証拠として、牡羊の角の冠を挙げ、ササン朝以降の作例にしか見られないことから、ファヤズテパの壁画が4世紀より早いことはあり得ないとしている。
結論として、ファヤズテパの壁画は、カニシュカ王の治世ではなく、ササン朝の図像がトハリスタンの美術に影響を与えた時期(またはそれ以降)、すなわち4世紀のクシャノ・ササン朝もしくはキダーラの時代であると考えられ、4世紀末に寺院が改装されたというAnnaevらの報告を信じれば、4世紀末(またはそれ以降)に描かれた可能性が高いとしている。この結論が正しければ、クシャノ・ササン朝、キダーラの支配者、または地方の貴族が、仏教の共同体を庇護した可能性があり、ポスト・クシャーン朝期のトハリスタンにおける仏教を研究する上で、興味深い証拠を提示するとしている。
p.22
しかしながら、未発表のものも含めて壁画の実物を調査し、また壁画に添えられたバクトリア語銘文の書体について吉田豊先生から助言をいただき、現在では、クシャーン朝期の制作とする従来のAl'baumの説を支持している。
p.33
修復作業が完了して分かったこととして、第一に挙げられるのは、使用されている色は、赤、白、黒、黄に限られていることである。公表されている彩色復原では(Fig.2:6)、緑や紺、淡い青の衣服を着ている供養者もいるが、実物の壁画の色合いを再現していないことに注意する必要がある15。
15 ただし、クシャーン朝の絵画において色のバリエーションが豊富であったことは、Fig.2:16
p.34
上で述べたとおり、Al'baumは、スルフ・コタルのクシャーン族の石像(Fig.2:8)と比較し、ふんわりしたズボンの裾をブーツの外に垂らし、くるぶしの金具で留めていると説明している。…マトゥラーのマート神殿で発見された椅像は、銘文からカニシュカ王の祖父のヴィマ・タクトゥに比定されている[Sims-Williams,Cribb 1995/1996,p.97](Fig.3:13左)。…マトゥラーで出土したカニシュカ王の立像も厚手の長靴を履いている(Fig.2:8右)。…くるぶしに見える金具とひもは、ズボンの裾を留めるためのものではなく、厚手の長靴がずれないように足首を固定するためのものなのだろう。
p.38
もしこの推定が正しければ、左側にもう一体、仏陀が描かれていた可能性が高い。
p.39
しかし、筆者は、この女性が頭につけているのは牡羊の角ではなく、リング状の飾りではないかと考えている。小学館『世界美術大全集』には、デジタル処理で補筆部分を消した壁画の写真が掲載されているが、それを見ると、リング状の白い飾りの中心部分に赤いリボンが通っているように見える(Fig.3:20左)。また角を描くのであれば、その先端部分がはっきりと見えるように描くはずだが、そうはなっていない。…Fig.3:21は、ブトカラ�気能佚擇掘�1世紀半ばの制作とされる女性の石彫である。…ファヤズテパの女性供養者もこのような飾りをつけていたのではないだろうか。
p.40
吉田は、φ,ρ,αの文字が古い特徴を保持していることや、265/266年に制作されたことが明らかになっている銀器の銘文やカラテパ遺跡の落書きとの比較から、この銘文がクシャーン朝期からササン朝支配の初め頃に記された可能性が高いと推定している17。
p.41
銘文の位置および内容から男性供養者の名前の一部であると考えられ、壁画と同時代のものとみてよいだろう。…
…他の中央アジア地域とは異なり仏教が広まらなかったソグドにも、この手法が導入されているのは興味深い(Fig.3:22右)。キダーラまたはエフタル支配期にバクトリアからソグドに新しい絵画様式がもたらされ、この手法も伝わったのだろう。宗教圏の拡大ではなく、支配領域の拡大を背景として絵画手法が伝播したことを示す一例といえる。
p.122
筆者の考えでは、これは円柱上部の装飾帯であり、仏教美術に特徴的な自立型の柱(stambha)によく見られ、その起源はアショーカの治世(マウルヤ朝)に遡る。筆者は、このような組み合わせの宗教建築は古代テルメズの領域に存在した可能性があると考える。その証拠として、古代テルメズ遺跡の領域で偶然見つかった遺物(ライオンの胴体上部を表す柱頭、円柱の柱身)が含まれる。この推定を支持するさらなる証拠は、カラテパ寺院の壁に残された落書きである。
600万分の1の稀な先天性疾患、完全に機能する2つの陰茎を持つ7歳男児（ウズベキスタン）
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=103&from=diary&id=6891212
ウズベキスタンに住む、2つの陰茎を持って生まれた7歳男児の症例報告が多くの関心を集めている。英メディア『The Sun』『Daily Mail Online』などが伝えた。
科学および医学出版物の書誌データベースが掲載されているWebサイト『ScienceDirect』に昨年10月、「完全に機能する陰茎重複症」と題された7歳男児の症例が報告された。この男児の症例について今月に英メディア『The Sun』などが紹介したことで、多くの関心を集めているようだ。
『ScienceDirect』によると、「陰茎重複症」は約500万〜600万人に1人の確率で発症する稀な先天性異常疾患とのことだ。症例報告にある2つの陰茎を持つ7歳男児は、治療のためにウズベキスタンのタシケント州にある「国立小児医療センター（National Children’s Medical Center）」の泌尿器科を訪れた。
男児を対応した医師らは「軸部の皮膚を共通とする2つの陰茎が同じように完全に機能していることが最初の検査で確認された」と報告している。男児は両方の陰茎から排尿することができるうえに、検査によって両方に勃起性組織があることが判明した。また手術前の検査で男児の膀胱と腎臓は正常であり、膀胱からそれぞれの陰茎につながる2本の尿道が機能しており、両方の陰茎から排尿していることが分かった。
また男児は出生直後に2つの陰茎が確認されたほか、1500人に1人の割合で発症する肛門がふさがった状態の「鎖肛（直腸肛門奇形）」だったという。男児の家族は生まれてすぐに鎖肛の治療のため直腸形成手術を受けさせていたが、陰茎重複症においては7年もそのままの状態だったそうだ。
医師らは男児の左の陰茎と尿道を切除し、尿の流れが右側だけに行くようにして右の陰茎だけが機能するように手術を施した。そして手術後21日間は尿道にカテーテルを装着し、その後男児は無事に回復して退院したそうだ。さらに2か月後には男児は通常通りトイレを使えるようになったという。
治療に関わった医師のセイダンヴァー・アグザンコドジェイヴ氏（Saidanvar Agzamkhodjayev）は、症例報告の中で「この先天性異常は1600年代から知られているが、これまでに100例ほどしか報告されていない」と述べている。
画像は『ScienceDirect 2021年10月23日付「Complete duplication of the penis - A case report」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部 MasumiMaher）
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