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2022年02月24日15:01

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ウクライナ紛争と仲良し問題

  ウクライナが風雲急を告げている。流血になれば、どちらも死傷者は免れないし、穀物や燃料も高騰し、世界的に餓死者も増えるわけで、大変な事だが。自分なりに両国の歴史を見てみた。

  まずは、1917年から92年の旧ソ連時代。ウクライナも早くからソ連に組み込まれた。ソ連邦は多くの共和国で成り立ち、非常に広く、多くの民族や宗教が併立。それらの関係は元々険悪。ソ連時代のモスクワ放送で、「レーニンが、異なる宗教信者たちも寛容であれ、と革命直後に呼び掛けた。ナゴルノのキリスト教徒とイスラム教徒も、それに立ち返って和解をしなければならない」と聞いた事がある。レーニンも頭を痛めていたわけである。そのレーニンか、スターリンの時かは知らないが、これも早い時期に当時の日本の教育勅語を翻訳し、教育指針は勿論、各民族や階級間の和解の指針にしたとラジオで右寄りの知識人が伝えていたのを聞いた事がある。つまり、「仲よくしましょう」と。指導者の神格化など、旧ソ連社会は戦前の日本と共通する面があるし、ラジオ放送ではいい加減な事は流せないので、それは事実だろう。スターリン後も指導者たちはソ連内を仲良くさせようとしたが、できず、1988年ごろは述べた通り、ナゴルノ地方でキリスト教徒とモスリムの戦争さえも起きている。

  少し考えれば誰でもわかるが、人間は価値観や立場の近い人ほど、仲良くでき、異なる人たちとは

仲良くできない。仲良しを柱に据える社会は本当に価値観や立場ごとのグループを作り、異なる者たちは排斥してしまうわけである。旧ソ連も時がたてばたつほど、そうなり、国家も成り立たなくなった。ロシア人とウクライナ人も険悪化して、そこに経済利益も複雑に絡み合い、果ての姿が今のウクライナ紛争と考えられる。そう言えば、仲良し主義の本家の戦前の日本も、日本人と朝鮮人やアイヌと仲良くできたのか。日本人同士も地主同士、小作人同士、資本家同士、同じ政党同士、陸軍同士、海軍同士しか仲良くできなかったではないか。

  さて、ロシア人とウクライナ人は同じキリル文字を使うなど、根は同じ民族だが、ロシアは東方正教、ウクライナはカトリックが多いなど、信仰面でもともと合わないとニュース番組や新聞で最近僕も知った。同じキリスト教なのに敵対さえする。おかしいわけである。新約聖書によると、すでにパウロの時に分派争いがあった事が記されている。さらに過去のイエスご自身はどう思っていただろうか。当時は分派はなかったが、興味深いイエスの言葉があるから、紹介する。マタイ10章31以降。

  「私が来たのは地上に平和をもたらすためだと、思ってはならない。平和ではなく、争いをもたらすために来たのだ。わたしは反抗させるために来たのだ。息子を父に、娘を母に、嫁をしゅうとめに。こうして、自分の家族の者が敵になる」。

 何だろうと。当時のパレスチナの一番の仲良し関係は言うまでもなく、家族。もっと大きな愛に目覚めなさいと語り掛けたわけである。また、殺すなと述べたイエスが反戦に反対するわけもなく、以上の平和は日本流に言えば、仲良し関係に当たらないだろうか。後世の分派問題も含まれると。そのキリスト教も後世はその名を使い、仲良し関係ができたから、皮肉である。

  ウクライナ問題だろうが、パレスチナ問題だろうが、日韓の真の和解だろうが、解決の手がかりは仲良し関係をはるかに越える大きな愛だけである。

  (戦後の日本に国内の障碍者問題などを見ても、仲良くする方式では差別などは解決できない。むしろ、ケンカになる例が多いようです。夫婦にも言える。離婚も多いし。 また、大きな愛を持たない限りは人々は心が不安定のまま。幸福にはなりません。)
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