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2021年12月14日17:53

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「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」『今さら言えない小さな秘密』「ヴィクトリア女王 最期の秘密」「コリーニ事件」

「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」
ある映像作家がバンクシーと知り合いドキュメンタリー映画を撮るが、バンクシーは彼に才能がないと知り、アートを勧める。しかし男は才能がなくても宣伝でアーティストに成りあがる。バンクシー初監督作品。とても皮肉。メタなのかドキュメンタリーなのか。10年前の映画なので当時映画の主人公である山師っぽいティエリー・グエッタが実在するかフィクションか不明だった模様。この映画を機にこの人物は世に出てあやしい作風ながら今もアーティストらしい。本物と偽物の境の曖昧さと皮肉が映画の外にも拡大してるという

『今さら言えない小さな秘密』
主人公は自転車屋だが自転車に乗れない。だが子供の頃偶然自転車で宙返りしたことで名人と思われている。ある日村を訪れた写真家と友達になるが。プロヴァンスの背景が綺麗なほのぼの。脚本ギョーム・ロラン。監督ピエール・ゴドー。ジャン=ジャック・サンペの絵本原作。

「ヴィクトリア女王 最期の秘密」
インド人の若者はインド滞在中にヴィクトリア女王に気に入られ渡英し、家族も呼び寄せてもらう。しかし女王の周囲はそれが気に入らず、彼を追い出そうと画策する。従者の日記唐発覚した実話だそう。スティーヴン・フリアーズ監督

「コリーニ事件」
意外な佳作。主人公は政財界の大物を殺害した犯人を弁護することになるが、彼は動機を語らない。主人公が調査するうちに第二次世界大戦の虐殺事件とドイツの法律の問題が明らかになる。監督マルコ・クロイツパイントナー、原作フェルディナント・フォン・シーラッハ。今更過去の汚点を掘り返して死者を鞭打つのかという。しかし埋もれさせてはいけない悲劇があり、裁かれなければいけない罪がある。子供の目の前で父親を銃殺し足蹴にする行為が果たして戦時であっても当然なのか。ドレーアー法は多くの戦犯が罪を逃れた法の穴。この原作を機にドイツ連邦法務省が「過去再検討委員会」を設置したそうで。
ちょうど「正義の天秤」の第一話も同じネタだった。復讐を果たし気が済んだつもりでも果たしてそれは望み通りなのか。真の望みは隠蔽された悲劇と罪が明らかにされること。しかし、過去の蛮行と彼の犯行をオーバーラップさせる手法で浮かび上がるのは同じ暴力であることが複雑でもある。

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