「立ち去った女」を調べてみた。
フィリッピン映画 製作2016年 監督:ラヴ・ディアス 主演:チャロ・サントス=コンシオ ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞受賞となっている。
ラヴ・ディアスという監督は知らなかった。この映画はラヴ・ディアスが監督、脚本、撮影、編集をやっている。つまり一人で作り上げている。そして2016年ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)を受賞している。
上映時間4時間という長い長い映画だ。
(調べてみると彼の映画としては非常に短い。他の映画は6〜8時間以上もある。)
映画は女刑務所のシーンから始まる。
あらすじは
無実の罪で殺人犯として30年にわたって収監されている元教師のホラシアという女性が主人公だ。刑務所内で親友のようにしていたペトラという女性が”殺しをやったのは自分だ。ロドリゴという男に金で頼まれた”と供述する。ペトラは供述後刑務所内で自殺してしまう。その供述によってホラシアは釈放されて昔の自宅へ戻る。自宅や土地は昔の使用人が管理している。(かなり裕福な生活をしていたことがわかる。)
あらすじはここにある
https://eiga-watch.com/ang-babaeng-humayo/
映画はコントラストの強いきりっとしたモノクロ画像で、ホラシアとその周辺を淡々と延々と描く。
復讐劇なのにホラシアは周辺に現れる人物たちを次々と救っていく。
”おかま”の青年が賊に襲われレイプされ殴られて瀕死の状態で家の前に倒れているのを家の中に入れて介抱する。医者を呼んで手当したり、手足をさすったり、体を洗ってやったりと尽くす。
”おかま”の青年は徐々に回復していく。(何日、何か月かかったのかはわからない。)彼は生まれて初めて人から親切にされたと心を開いていく。青年は恩返しを考える。(その方法はあらすじにある。)
長い長い映画だけど見ていて長さはあまり感じなかった。
ときどきこういう心にしみ込むような映画がある。過去にもインド映画、イラン映画、韓国映画などに心に残る映画があったことを思い出す。
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