TOKYO2020（ほんまは2021やけど)　開幕

TOKYO 2020

7/23の開会式を見終わったら日付が変わっていて、空の高いところに一段と明るい月。満月だったのかな。気温は日中は35℃くらいと暑かったけど雨もなく今のところ首都圏に地震台風もなく関係者は安堵しただろう。コロナ感染者は相変わらず減らないけど、ワクチン接種もすすまないけど、バブル方式で隔離されたスポーツの祭典を粛々とやる。
そういう姿勢は伝わった。




ライブパフォーマンスは市川海老蔵と上原ひろみ。その他は「イマジン」を4大陸の歌手にバトンで歌わせる動画。(日本にはロンドンの時のポールマッカートニーやジミーペイジに匹敵するようなアーティストがいないし、誰がやっても役不足だもんね)



聖火台点火は大坂なおみ。
本大会は多様性がテーマだから国際的に影響力のある彼女に白羽の矢が立ったのかな。日本国民的には長嶋茂雄と王貞治、松井秀喜が納得か(イチローはたぶんオファーがあっても断るだろう)。今は大谷翔平が大ブームだし野球関係は外せなかった？
劇団ひとりと荒川静香のコントとかは直前に解任されたあの人のdirectionなんだろうな。

TOKYO 1964が発祥の【ピクトグラム】を「欽ちゃんの仮装大賞」風に演出したパフォーマンス(CGとアナログの合体)は地味に日本的で面白かった。
変にアニメやゲームオタク演出に傾かないよう苦心したんだろう。
でもしっかり入場行進曲にドラクエなどの挿入歌を使い、国名プラカードにアニメの吹き出し風デザイン、コンパニオンの衣装はコミックのスクリーントーンを模したデザインなど芸が細かい。



まぁ派手にやったら批判くるし苦労しただろう。名前を連ねる著名人は名前だけでアイデアなんかないし。
開幕直前で音楽や演出の責任者が解任される呪われたオリンピック。ころころ方針やトップが変わるんだから現場の人たちは本当に大変だったろう。もともと政府やオリンピック委員会は電通や博報堂に丸投げでどういう人が関わっているかなんて知るはずもないのだから。


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〜リーダー不在、脈絡ないパフォーマンス、決め手のないいまの日本を象徴〜

開会式の映像をテレビで観（み）ながら、長きにわたってこの国にくすぶっていたさまざまなことがあぶり出されたとの感を強くした。

　オリンピックにコロナ禍が重なったことで、どうにも誤魔化（ごまか）しがきかなくなったとも言えるが、考えようによっては平時なら見えなかったことが、ここではっきりするのは良いことかもしれない。

　総工費膨張のため新国立競技場の計画白紙に始まり、エンブレムデザインの盗用疑惑、女性蔑視発言で組織委員会会長が辞任、開閉会式の演出統括者が女性タレントを侮辱する発言で辞任、開会式の作曲担当者が過去の障害者への悪質ないじめで辞任、そして開会式直前にはかつてホロコーストをやゆしたということで開会式の演出担当者が解任――といった、オリンピックに絡んで表面化した問題だけでなく、もっと根深いところでこの国を少しずつむしばみ始めていた病巣が見えて来た気がした。

　　　　残間里江子（プロデューサー）　毎日新聞寄稿より。