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2021年02月21日00:09

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ヤングケアラー

昨日NHK大阪「かんさい熱視線」でヤングケアラー問題を特集していた。
18歳未満で家族の介護をしている子どもが20人に1人いるという。
介護というと高齢の親、と勝手に思ってしまうが、
親にケアされる立場のはずの子供が親のケアをしている実態に衝撃を受けた。

ヤングケアラーの問題を研究している大阪歯科大学医療保健学部准教授:濱島淑恵氏の指摘
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201221/k10012775231000.html?fbclid=IwAR1RnClF-BPudQNOxwRsE9-sdVaNXVJ2uZFM06mk8cGoGNqRZek1ZDr2ARM

母親がうつ病で弟がダウン症、そのめんどうを10年以上もみている女の子は、家事も介護も担いながら必死に勉強して関西大学に入った。頭がいいのだろうたぶんクラスでもトップの成績やったと思う。恵まれた環境で塾に通っててもなかなか入れない大学。学校にも進路相談し自分でもいろいろ調べて行政制度も最大限利用したと思う。それでも結局身内の世話は身内がするしかないという福祉のエアポケットにはまり抜け出せない。なんとか卒業はできたけれど就職はあきらめざるを得なかった。
介護といっても現代はうつ病とか精神疾患の親を持つ子どもがことのほか多いのかもしれない。
親が壊れてしまい育児放棄された子どもが親を放棄できずヤングケアラーになる。

芥川賞をとった宇佐美りんのデビュー作「かか」を思い出した。あの小説の主人公のJKは、精神疾患のある母のヤングケアラーではないかと。知らんけど。

先日別のNHKの番組「逆転人生」で大阪府立西成高校の取り組み「反貧困学習」が特集されていたけど、これとも関連する根深い問題だと思う。
https://manabimon.com/gyakuten-oosakahuritunisinarikoukou/

ひとり親世帯で家計は苦しいのにさらに親の病気や失業で、子どもが一家の家計の担い手になっているケースもある。彼らは学校に行きながらバイトで一家の生活費も稼ぎ、親の介護もし、ヘロヘロになって消耗していく。そのうち学校に来なくなる。進学どころの話じゃない。しかも今はコロナでバイト先を失う学生も多い。そんな生徒がクラスに2人くらいいるのだ。
子どもたちは生まれたときからそういう環境にいるので(貧困も児童虐待もそう)、どうしたらその地獄から抜け出せるかもわからない。ケアしてくれるはずの保護者が子どもの将来を奪っている現実。
彼らは自身の気持ちを表現したり窮状を訴える方法を知らない。「ことば」を持たない。そのせいで(セーフティネットとも)「つながれない」。自己肯定感も低い。彼らには学習指導より、まず表現力やコミュニケーション力をつけさせることが大事だ。

それが、大阪市立生野南小学校が取り組む「生きる教育」。
大阪府立西成高校の「反貧困学習」とともに、学力よりもっとプリミティブな自分が生きていくために必要な知恵をつけさせる教育だ
https://www.sankei.com/premium/news/200825/prm2008250002-n1.html

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