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2020年11月01日15:52

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天体撮影のシーイング

天体を撮影するときの環境状態は
 1:夜空が暗い。
 2:透明度が高い。
 3:シーイングがいい。
といったことが要求されるが、天の川などの星景写真の場合は特に1と2が必要なため、周りに光がない田舎や山中での撮影となる。
月や惑星などはそのほかの星に比べて明るいので都会でも見え、自宅からでも撮ることができる。
しかしその表面を撮ろうとすると非常な高倍率が必要なため、風景写真などでは使えない特殊な高倍率のレンズが必要になり、さらにそれを支える頑丈な架台も必要になる。
現在、太陽は700mm+マイクロフォーサーズ(1400mm相当)で撮り、月は1750mm+マイクロフォーサーズ(3500mm相当)で撮っている。
月面散歩のときは1750mm+1/1.8mm(8900mm相当)で撮っている。
木星、土星、火星といった惑星は2100mm+1/1.8mm(12500mm相当)で撮っている。

高倍率で撮ると僅かな空気の乱れが写真精度に大きく影響するため、そのような大気の状態を一般にシーイングという。
季節でいうと一般的に冬は透明度が高いが大気が揺れ動きシーイングが悪い。反対に夏は大気が安定してシーイングがいいが水蒸気が多く透明度が悪い。
しかし時にどちらも良く非常に解像度が高い写真が撮れることがある。(1年のうち2,3回しかないが・・)

シーイングには
 1:上下左右にゆらゆら動く。
 2:前後に波打つようにピントがずれる。
 3:レンズの前に油を塗ったようになりボケが修正できない。
などいろいろあるが、この秋は太陽を撮るときはシーイングが良く黒点はくっきりと見える。(しかしまだ黒点が少ない。)
反対に月はシーイングが悪く解像度が上がらない。

このような撮影条件の悪さを軽減するために専用のソフトを使って補正合成している。
月の場合上下左右4箇所に分けて各100枚撮り、そのうちいいもの上位50枚をスタッキング合成して4枚を作り、さらにその4枚をタイル合成する。

10月30日、31日と良く晴れて月が見えたので撮ってみたが、30日はシーイングが悪く2と3の状態で撮った写真もボケボケになってしまった。
31日もシーイングはそんなに良くはなかったが前日よりはだいぶ良かったので投稿してみた。


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