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2020年10月03日11:29

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「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」「第三夫人と髪飾り」

「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」
異文化恋愛の佳作。アカデミー賞脚本賞。パキスタン人の主人公はアメリカ人女性と付き合うが、母親の命でいる見合いをしていることを彼女に知られ破局。しかし彼女が病気になり、遠方の両親のかわりに昏睡状態にする治療にサインをする。駆けつけた彼女の両親は不仲で、間に主人公にいて欲しがり、主人公は二人と交流し悩みをきいたり関わるうちに次第に仲良くなる。彼女の目覚めの連絡が来るが。彼女にとっては別れた男という、しかし看病してくれたことは両親からきいてるし、本音は自分に家族が大事なように彼にとっても家族は大事と労わっている。彼は決断しハッピーエンド。脚本家と俳優夫婦間の実話が元で主演男優は俳優本人。「愛は辛い…愛は簡単じゃない、だから愛なんだ」恋愛も家族愛も両方ともに言えること。監督マイケル・ショウォルター、脚本クメイル・ナンジアニ&エミリー・V・ゴードン。しかし実話ベースで両親が浮気で不仲とかぶっちゃけていいのかと思ったけど、脚本家が当の娘本人なわけで。娘なら書くだろうなあと思ったり。

「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」
事故死した主人公はシーツを被った地縛霊となる。部屋の中は時空を超えて別の場所に繋がっており、別の家族の営みを寄り添い見守る。主人公は台詞がない。かわりにある部屋での宇宙の話。冒頭の妻が引っ越すたび前の家にこっそり残したメモの話。などがあり。デヴィッド・ロウリー監督。表情や台詞のないシーツ幽霊なので音楽や映像で心理を表すという、映画らしい映画でしかできない手法。切ないホラーかと思ったらラストでおや、これはSFのジャンルだったようね。時空を越えた末に自分が生きている頃に来るが彼らには自分が見えない。冒頭で聞こえた謎の物音が1巡目の幽霊のものとわかる。そのまま居ついてさらに死んで3巡目の幽霊になった自分を見る。妻が去り3巡目の幽霊が時空の彼方に去り、残された自分が妻の隠したメモを見つけてシーツを残し消える。中盤で花柄シーツの幽霊が出るが、彼女も同じように消えている。言葉にはならないがなんとなく消えた理由が伝わるのが上手い。ラストは監督が仕事のために引越す事に決めたのに家に未練があり、奥さんと口論になったのがネタ元だそうで。だから妻に憑かず地縛霊なんだな。引越す妻も自分で地縛霊は残される自分の心ともいえるかも。

「第三夫人と髪飾り」
19世紀の北ベトナム。一夫多妻の社会で主人公は14歳で第3夫人として嫁ぎ、妊娠出産するまで。女や少女ばかりの世界がとても耽美。儀式や日常を綴りつつも夫人達は男子を望むプレッシャーを背負う。不倫愛や死が狭い世界の中でも静かに訪れる。アッシュ・メイフェア監督。


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