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2020年05月20日01:55

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「逆転人生:船場吉兆の息子」TV

『逆転人生:船場吉兆の息子』
<ストーリー>
 南海キャンディーズの山里司会の再現ドラマを中心にゲストの人生の逆転を語るNHKのトークバラエティ。今回は2007年に食品偽装などで話題になり、倒産した船場吉兆の息子湯木氏の逆転人生を振り返る。
<コメント>
 かなり興味半分で観た。なにしろあの「ささやき女将」事件ですっかり有名になった船場吉兆事件なのだから苦笑交じりで観られると思っていた。ところが実際はかなり悲惨でかつ熱血な物語だった。38歳まで御曹司として育てられ、最初は料理人であったけれども若くしていくつもの店の店長を任じられて順風満帆だった湯木氏が38歳のときに食品偽装が発覚し、さらに食べ残しなどを再利用していたことなどから船場吉兆を経営する家族全体が糾弾された。当然そういったことは従業員たちの内部告発なしには発覚しえないことで、司会に「なぜこういう事件が起こったのですか?」という問いに湯木氏は「愛情が足りなかった」と答えていた。これはまあ、売り上げ至上主義となった重鎮店がノルマ達成のために客よりも収益を選んだ結果なのだろうけれども、さすがに家族もあることからそれを言うことは憚られていた。
 その後のバッシングも凄かったようで中でも全てを失った湯木氏が小さな定食屋で皿洗いに雇ってもらったら写真誌が取材に来たというエピソードにはさすがに不快になった。多分記者は「再出発を取材したかった」などと半笑いで言うのだろうなあ、となにかマスコミの大義名分の裏の顔を見せつけられた気がした。結局そのせいで定食屋を辞めてしまうのだし。
 まあ、なんやかんやあって自分の技術や周囲の助けもあって北新地に自分の店を出すまでに逆転する、というのが今回の本論。
 ただ、ここで気になったのは「逆転できた」湯木氏はいいけれども、あのささやき女将の側でささやかれて同じセリフを言っていた湯木氏の兄はどうなったのだろう。その後全く描かれることもなく、現在の家族のシーンでも母親は元気で出演し、父親は昨年死んだと紹介されるも兄の消息は全く描かれなかった。
 根性と人徳と技術をもって人生を逆転した湯木氏よりもひょっとして逆転できなかった兄が気にかかって仕方がない。


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