mixiユーザー(id:411965)

2020年05月08日01:27

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「終末のラフター」コミック

『終末のラフター』
<ストーリー>
 人類が終末を迎えた時代。悪魔と呼ばれる存在によって人々が恐れおののく時代。悪魔によって怯えるとある村に悪魔の刻印を持つ一人の青年がやってくる。彼は自分を悪魔を喰う存在だというのだ・・・
<コメント>
 『BIRDNEN バードメン』の田辺イエロウの中篇。1冊にまとまっているけれども、その分作者の想いが詰まっていると言える。
 物語はストーリーだけ読んだら「町を脅かし、食料と若い娘を要求する不死の悪魔に対して流れ者の青年が対決して、隠されたパワーを使ってこれを倒す」というまるで少年ジャンプの巻頭連載マンガの第一話のようなものでしかない。
 しかし、さすが田辺イエロウは五話使ってこの世界の邪悪な一部や悪魔となった青年の心情、町の人々の隠された悪意と善意との葛藤、社会の仕組みの欺瞞などを延々と会話する中で暴いていく。まるで最盛期の小池一夫もかくやという熱量である。
 まあ、終末とか悪魔の意味とか悪魔喰いとか全く説明がなされていないにも関わらず、これはこれでよいというまるで舞台劇のような作品。

終末のラフター (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=411965&id=2175576
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