ERのロス先生はカッサキディジーズと発音した

　「川崎病」というのは日本では子供の病気として認知されていて、おそらく“子供を診る医者”で川崎病は絶対に忘れてはならない病気の一つで、必ず頭のどこかに置いておかねばならない病気。

　「川崎病」という名前は実は世界的に認知されていて、数少ない日本人の名前がついた病気でアメリカのTV番組『ER』でも小児科のロス先生が若いレジデントに教えていて、この部分を原語で見たら「ヒーイズ　カッサキディズィーズ」と言っていて「そうか、アメリカではそう発音するのか。でもアメリカ人はそうしか発音できないかもしれないけれども、正しくは“カワサキディズィーズ”なんだから、もし僕がアメリカに行って川崎病の子供を診察したら正しく発音してあげよう」と思ったものだ。そういう機会はなかったし、これからも絶対にないけれども。

　さらにこの病気で僕が気にかかったというか、面白かったのが実は発見者の川崎先生が1967年にこの病気を発見して一生懸命に学会に認めさせて治療のプロトコールを作ろうとしたときに時の権力者の東大教授が頑として認めなかったために5年間この病気を語ることを禁じられた時期があったこと。

　もし、僕が『LAロー』の脚本家だったら絶対にこの事件を元にして物語を作っただろうなあ。告発者はその時期に治療を受けられなかった子供達で被告はその病気を認めることを妨害した大学教授。なにしろ『LAロー』では1980年代にも関わらず「ナチスの行なった医学実験を引用して論文を書いた医者がユダヤ人に告発される」などというすごい医療倫理の物語を作っているからなあ。

　ともあれ、川崎病の最大の謎は「原因が不明」であること。コロナやライノなど子供が罹り易いウィルスとの関連も研究されているけれども、依然として原因が不明。

　この機会にウィルスとの関連性が研究されれば川崎病の一代史に新たなページが書き加えられると興奮してしまう。

■コロナ感染歴ある子どもに「川崎病」症状　欧米で相次ぐ
(朝日新聞デジタル - 05月06日 16:04)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6072828