マレックのチャレンジングな姿勢が『ボヘミアン・ラプソディ』に始まったことではないことは、彼自身によるこれまでの役歴を見れば明らかである。キャリア初期の『The War at Home(原題)』ではセクシャルマイノリティの少年、『ナイト ・ミュージアム』シリーズでは若きエジプト国王、『24-TWENTY FOUR-』では自爆テロ犯、日本でも放送されたTVシリーズ『ザ・パシフィック』では“鼻持ちならない嫌な奴”として登場するも次第に主人公に寄り添っていく人情深い伍長役を演じ、繊細な人格描写のグラデーションが評価された。その後も『幸せの教室』にトム・ハンクスによって見いだされ出演し、『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーンPart2』ではエジプト族のヴァンパイア、そして一躍彼の名を知らしめることとなった主演作『MR.ROBOT/ミスター・ロボット』は2015年の放送開始から現在まで続く人気シリーズとなっており、昼間はセキュリティ・エンジニア、夜は敏腕ハッカーとして暗躍する孤独な男エリオットを演じている。
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