2019/12/16(月)銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱」第三章＠新宿ピカデリー

原作では2巻に当たるエピソードなので、覚悟していったのですが、本当に素晴らしい内容で、涙どころか嗚咽を堪えて観ました。
ラインハルトとキルヒアイスのシーンは、語り継がれるような名演だと感じます。

「最前の独裁制」と言う支持を受け得る王道から外れ、覇道を歩んだ事が、掛け替えのない半身を失う結果に繋がると言う展開に、あらためて絶対的な正義の存在を避け常に相対化していく田中芳樹氏の物語の素晴らしさを感じました。


また後半、ラインハルトの眼前に広がる無限の宇宙の演出が、素晴らしい心情表現だと感じました。
もはや宇宙を手に入れる「しかない」と言う、永遠に埋まらない虚しさと、未知の可能性。


澤野弘之氏の音楽も三部作の中で一番合っていると感じました。
特に「Binary Star」の意味合いも、今回はラインハルトとキルヒアイスを思い浮かべざるを得ません。