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2019年10月13日05:33

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消費税10%の増税への先は:税収増で財政再建にはさらなる消費税増税は不可避だが、その手法の私的提案

 1日から、2度にわたって延期された消費税増税が実施された。消費税率は食品などを除くと、10%と初めて2桁に乗せた。

◎前回より痛税感は弱いか
 今回は、2度も延期されたことの慣れもあるうえ、8%から10%の上げで増税率は25%である。前回は5%から8%の増税で、実に消費税は60%増しになったことを考えれば、前回より痛税感は弱い。そのせいか、9月末の駆け込み需要は、前回ほどではなかった(写真)。
 それに増税分5.2兆円の半分は、幼児教育・保育の無償化や大学など高等教育の無償化に還元され、政府の借金の返済に回るのは半分しかない。
 この無償化で恩恵を受ける人は、若い世代を中心にたくさんいる。それだけに、抵抗感を持つ人は、前回の増税ほど多くはないだろう。

◎プライマリー・バランス達成の道遠し、しかし
 しかしそれでも、現在、国と地方の債務は1100兆円を超える。今回の増税分の半分の2.6兆円が借財返済に回されても、高が知れている。
 実際、今回の増税を受け、さらに成長率をちょっと現実離れした高めに見込んでも、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字化は2025年度になる。
 それまで日本の財政が、現在のように平穏・円滑に進められるかどうか分からない。いつ、なんどき、海外投資家が国債を売り込み、国債暴落・金利急騰になるか分からないのだ。
 今、長期金利はマイナス圏に沈み、国債投資の主役はかつての銀行から、日銀と外国人投資家に移っている。日銀も銀行も国債は売らないだろうけれど、外国人投資家は分からない。ギリシャの金融危機も、1997年のアジア金融危機も、外国人投資家の売り、で始まったことを忘れてはならない。

◎歳出カットに加えて税収増を図るしかない
 財政再建には、無駄な厚化粧で肥大化した社会保障費など歳出の削減と共に、増税によって歳入増大を図るのは不可欠だ。
 今、歳入源の税は、法人税、所得税、そして消費税の3本の柱がある。このうち法人税は、国際的な法人税減税のトレンドからさらに下げ圧力がかかり、増税など全く不可能だ。無理矢理、法人税の増税をすれば、税を払ってくれる優良企業ほど日本から脱出する。
 所得税の増税も、不可能に近い。それでなくとも、勤労者は社会保険料の上げが続き、賃上げがあっても、社会保険料増に可処分所得が吸い取られている。これで所得税を増税すれば、消費を冷え込ませ、逆に税収減を招く。

◎消費税こそ最も公平・公正
 それに所得税は、公正ではない、という根本的欠陥を抱える。医者、個人自営業者、農家は、税法的に優遇されたうえに、所得捕捉率が低いという欠陥がある。サラリーパースンだけが負担する構図となっている。
 その点、消費税は誰でも公平に支払う最も公正な税、である。それこそヤクザも生活保護者も払うのだ。しかも税収は、景気動向に左右されにくい。
 だから将来的にも、財政再建には消費税増税が不可避である。また遅くとも2025年まてには「団塊の世代」が後期高齢者になって、社会保障費が雪だるまのように膨らむ。この後期高齢者にも、社会保障費の給付に見合った公平な負担をしてもらうには、消費税増税しかない。

◎安倍首相は4選して消費税増税の道を
 今、安倍首相は、空前の野党力不足と与党内の非主流派の不在(取るに足らない議員数しかいない石破派はあるが)で、憲政史上でも最強の指導力を持つ。
 したがって安倍首相が力を持っている間に(その意味でも自民党総裁4選が望ましいが)、消費税増税の道筋を付けて欲しい、と願う。
 増税法にも、妙案がある。誰だって税金が高くなるのは、好まない。しかし額が少なければ、諦めもつく。

◎無理のない2年ごとに1%ずつ増税
 そのため、2年ごとに1%ずつ、という低率での増税をしていくのだ。
 1%の増税なら、ほとんどの人が受け入れるだろう。しかも2年ごとなら、すぐに増税、ということにもならない。増税前の駆け込み需要も、その後の売り上げの反動減も少ないと見込める。
 それでも10年たてば、5%増税できる。1%の増税での税収は、約2.5兆円といわれる。5%増税できれば、12.5兆円の歳入増が見込める。
 10年たって、さらに増税が必要なら、その時に為政者が決めれば良い。僕の感覚では、ヨーロッパ諸国並みの20%まで、やむをえないと思っているけれど。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/201910130000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

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