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2019年06月25日21:32

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良薬なら飲みやすくする工夫までしろ ハナーVSアドラー その3 バトル9まで

予想はしていたが似た考えであるからこそ差異が際立ってくる。そしてアドラーのより練り込まれた考えに比べると、私が独自でつかんできた人生観では欠落や不完全な部分が目立つ。私がわずかながらアドラーの考えに勝る部分は「活用」だろうか。まあもともと勝ち負けの話ではないことは分かっているが(そもそもアドラーの考えからすれば敵ではなく仲間であるはずなので)、そこはそれ。比較の面白さのためのレトリックということでご容赦願いたい。

【バトル7 人生の競争】
アドラー「人生は他者との競争ではない」「ただ前を向いて歩けばよい」「成長につながる健全な劣等感とは他者との比較ではなく、理想の自分との比較で生まれる」
ハナー「自己成長のためには競争や他人に勝ちたいという気持ちはあってもよい」「辛い時こそ前を見ろ、泣きたい時こそ上を向け、失敗したときこそ次を考えろ」「健全な成長は健全な競争から生まれる」「勝ち負けよりも自分がどうあったか、自分の領域の最善さえつくせていれば何ら焦る必要も焦る必要もない」

結果:引き分け

講評:他人との競争で生じる「闇」がある。要は敗北したときに敗北にどう向き合うか?敗北自体が悪いわけではないが、そこから生じる歩の感情をどう見るか。また勝つために汚い手を使うという発想からどう脱却するか。アドラーは最初から他者競争を良しとしていない。一方で私は健全なライバル関係は実現可能だと考えている。


【バトル8 なぜ競争や戦闘がいけないのか】
アドラー「競争がなぜいけないのか、それは他者全般、ひいては世界全体を敵とみなすようになるから」「さしたる理由もなく挑発してくる相手の誘いに乗ってはいけない」「相手の目的は争うこと自体にあるのなら争ってはならない」
ハナー「試合中、ルールの範囲内で競争は行われるべきであり、試合さえ終わればラグビーならノーサイド、将棋ならば感想戦をして相互に高めあう」「自分から仕掛けることはないし、基本的に仕掛けられたケンカはうけない。あなたの貴重な時間をそんな相手に使うのはもったいない」「受けても良い時もある。ただし、相手が望む形でのケンカは絶対にしないし相手が予想する反応は絶対に返さず、相手が思いもよらないタイミングで反応を返す」「全力ではなく『片手間』『ついで』に相手する。あるいは徹底的に相手に愛想良くする」「相手を攻撃する方法は直線的な一つではない。また相手と自分が対等な価値がないと思うなら相手には社会ルールだとか、相手が勝手に思い浮かべた虚像と争わせておけばよい」「相手を攻撃するよりも第三者に訴えかけるほうが有効なことが多い」

共通言語「人々は私の仲間なのだ」

結果:ハナー僅差の勝利
講評:アドラー理論の最大の弱点は、実際に限界を超えて戦争や争いが起きているという事実への対処策に乏しいことだ。無限の勇気と愛を説いているが、実際に私の大事な仲間や身内が傷つけられるとしたら武器を取らざるを得ない時はある。基本は仲間や味方だらけな世の中だが、こちらが看過できない攻撃をしてきた相手には反撃をしなければ大切な存在を守れない。理想を掲げるのは良いが現実との融和は考えざる得ない。初勝利はやはり「実践運用」で生まれた。


【バトル9 主張の正しさや意見の多様性】
アドラー「主張の正しさは勝ち負けとは関係がない。あなたが正しいと思うなら他の人の意見がどうであれそこで完結する話」「そこで他人を屈服させようとするのがおかしい」

ハナー「生まれも育ちも生い立ちも違う人間の意見が完全合致するほうが珍しい。様々な意見があるのが当たり前」「他人との違いを許容せよ。相手の意見を変えようというのは傲慢な行為になりやすい」「一方であなたの意見を変えようと領域に踏み込んで来られても焦る必要はない。あなたが主人である領域では、貴方が認めない限り負けることはない」「良薬口に苦しではない。せっかくの良薬を相手が飲みやすくなる工夫をなぜしないのか」「議論はキャッチボールだ。相手がとる気がないのなら成立しない」「論破は相手にも論理性があって初めて成立する」

結果:ハナー僅差の勝利

講評:無駄な争いを避ける知恵はあってしかるべき。基本線に差はない。ただし他人に働きかける必要がある場合はある。むろん、相手を変えるのは容易なことではないし、ともすれば傲慢に陥りやすいが、それでも相手に影響することはできる。アドラーはそのあたりを放棄しているように見える。
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