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2018年06月10日23:44

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梅雨の晴れ間

梅雨が訪れた。しばらくは天気予報と仕事の調整に余念が無い季節となる。少しの時間があればできること、行ける場所をいくつか考えておくことを心がけている。そういう気持ちを持ち続けないとあっという間に季節は過ぎ去って、後悔だけが残されることになる。

そんな思いを強く持ちながらも、最近では恒例となった次世代を担う子供たちへの育成活動にも時間を割かなければならない。各地の調査や次世代育成への取り組みも大切な課題なのだが、時として面倒でありまた貴重な時間をボランティアに費やすのはつらく感じることもある。しかし自然環境ばかりか虫屋とそれを取り巻く環境は年々厳しいものを感じざるを得ず、せめて自分でできることくらいは頑張っていこうと思う。

今回は年4回ある次世代育成事業の第1回目(名昆主催)。名古屋市内の緑地公園で採集と標本造りを行う。幸いにして奇跡的な晴天に恵まれ、朝から暑いほどの日差しが降り注ぐ。今年は親子で参加ということで、いくらか手がかからないのが幸いだ。参加者の多くは必ずクワガタやカブトムシが採れるものと信じ込んでおり、季節的にまだ発生初期で数が少なく、前日の豪雨で樹液が流されてあまり期待しないこと、代わりに小さな虫たちにも興味を持ってもらうことなどを理解していただく。
森の中は少し暗めでビーティングしても落ちるは雨粒ばかり。案の定樹液にはクワガタどころかケシキスイさえ見られない惨状。仕方なく雑木林の中に開けた畑地まで足を延ばす。ちょうどアカメガシワやサンゴジュの花が咲き、様々な虫たちが集まってきている。子供達には人気なのはクマバチ、タケクマバチ、などのハチ類で、特に人気が高いのはオオスズメバチだ。甲虫ではキマダラヤマ、ベニカミキリ、コアオハナムグリなどが来ているが、採ってもがっかりした顔でリリースする子が多かったのは寂しい限り。


午後は多様性センターに移動して標本の作製を指導する。リピーターの子もいてみな上手に標本を作ることができる。採集した標本が少なく、時間を持て余す子もいるので、カミキリを羽を広げた形に展脚したり生態再現標本にしたりと、盛り上がることができた。

このうちの何人かがきっと名昆会員になってくれそうで、中には子供に付き添ううちに親の方がハマる例も少なくない。最近の月例会は50名ほどの参加者の半数近くが従来組の年寄り、残り半分が中高大学生と親子連れの子供たちという盛況で、こういったイベントで流された汗が報われる気がする。

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