８７歳 男性
症状 腰痛
視診 仰臥位で両膝前方変位
両膝間・拳１個分の開き（O脚）→大腿骨大転子前方変異
触診 肩甲骨上外方変位
右腸骨上方変位、左脚長−２５��
腰椎２番（L−２）後方変位、腰椎全体右変位（右利き）
原因 ４月中旬、信号待ち中にバイクごと転倒、バイクの下敷きになる
医療機関 総合病院でX-RAYとCT-R
骨格に異状なく、座薬・湿布の処方
既往歴 ２０１５年、顔面神経痛、めまいで転倒・手に擦り傷
２０１７年、便秘気味になる
定年５５歳まで、主に力のいる仕事に従事。身体のケアに関心を持ったことはなく今日に至る。
年齢が上がるほど、疾患・健康に関して医療に丸投げ・ぶら下がり傾向の典型的な例になる。
医療の得意分野は、感染・手術等の緊急時疾患や、今、話題の臓器の再生医療になる。
原因を取り除く、或いは臓器の取り換えが主になり、その後の”治る”に関しては、その患者の持っている自己治癒力に任せる形になる。
軟部組織（骨格筋・靱帯等）の硬直解除には、「現代のリハビリテーション」に載っているが、曲げる・伸ばす・揉む・電気等の刺激・温める、になる。
今や人生１００年の時代に入っている。
私達の身体も車や住宅と同じで、新車・新築であっても如何に手入れを行うかで、その後の状態は異なってくる。
雨・風・雪に曝されれば、新車・新築といえども、それ相応の手入れが必要になる。
ご自分の身体を仕事や趣味に当てはめて考えてみてほしい。
年齢が上がれば上がるほど、ご自分の身体の手入れには無関心で
「症状が出たら医療に任せればいい、症状を消してくれないのは医療者としての腕が悪い」
に行き着いた考え方を持ってしまう。
医療センターでのレクチャーでも話したが「医療は発展途上の段階にある」
顕微鏡の発明によって、病の原因とされる多くのウイルスや細菌が判明するようになり、適応する薬剤の開発、血液型に伴う輸血のあり方など多くのことが分かってきたが、
未だに解明できない症状や症例に、医療関係者は、日夜、奮闘しておられる。
医療や医者に責任を押し付ける前に、ご自分の自己治癒力を上げる事に関心を持ち
努力してほしい。
新車や新築の家が快適に１００年使えるには「どうすべきなのか」
昨日、ご家族から「診療所での画像検査で”脊柱管狭窄”が見つかりました」を伝えられる。
手術で骨格を切り取り、脊髄細胞への圧迫解除が必要になる。
今後、私にできることは、手術後の痛みや不調に「どのように関与してあげられるか」でしかない。
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