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2018年03月22日18:53

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イラストと読書と夏目漱石とヘッセ

ハワイの生活情報雑誌「Lighthouse Hawaii」掲載イラストhttps://lighthouse-hawaii.com/

『誰も語らなかったジブリを語ろう』押井守著
押井守が対談形式で宮崎駿作品を貶したり褒めたり貶したり。長い付き合いだからこそ言える数々の発言。ジブリの後継者にならなかった監督たちの評も。結局亜種になってしまうジブリの難しさ。監督といえばIGは監督の後継育てを大事にしている感ね。

「少年の日の思い出」
ヘルマン・ヘッセ。まだ娘の教科書に載ってるのでびっくり。主人公の視点で誰もが許されない罪を犯す可能性があるみたいな模範感想を期待されてるのかもだが。のんびり娘に人のものを欲しがる気持ちが分からずただ面白くない感想何書けばいいと相談され。主人公以外の相手とか母親とかの気持ちはどうかと分析。相手の気持ちで書けた。友達でもない人間の悪事許さなくて当然。模範回答じゃないだろうなと思いつつ自分の言葉が大事と思うので。ヘッセの面白い話で出会う方が子供にも作者にもいいのにと後で車輪の下を読んだ私は思う。

夏目漱石の『こころ』
「平生はみんな善人なんです、(略)それが、いざという間際に、急に悪人に変わるんだから恐ろしいのです 」でもその悪人に変わる度合いはそれぞれで。荒れたり周りに当たるくらいは大したことない。恐ろしいのはそんな時に人を操り陥れる人。いつも善人なだけに悪いとは全く思わず、突然エゴイストになる。相手は悪人になった人の姦計のターゲットになったと知れば逃げられるし、聞かないことができ、操られないよう用心できる。だがその人はいつもは善人なので見破るのは難しい。「こころ」は陥れた主人公が己の悪を自覚するが、普通善人は自分への言い訳が上手いし、後に悪人は善人に戻るのでそのことを忘れる。「こころ」は漱石が類似の事例を観察して告発したような感。


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