「成功は技術である」『成功の教科書』原田隆史

　――――「成功は技術である」


　著者は断言する。「技術」だから誰でも身に着けることができる。そして、身についてしまえば何度でも反復可能である。いつも失敗してしまう95％の人は、この「技術」の存在すら知らない。

　著者は、大阪市松虫中学校の陸上部監督として、7年間で13回の日本一の中学生を育てるという偉業を成し遂げた「カリスマ教師」である。スポーツ推薦制度のない公立中学校で納めたこの成功は、才能や素質によって人生が決まるわけではないことをまさに「実証」したのである。


　――――手入れを怠ると思いは枯れる、目標（夢）は腐る、劣化する

　具体的な方法論は本書に譲るとして、失敗には三パターンある。第一に、最初から目標を持たない人。第二に、あきらめてしまった人。第三に、途中で目標を忘れてしまった人である。特に、「人は目標を忘れてしまう」ことを最初から意識して念入りな準備をしておくべきである。

　「成功の技術」の初心者は、まずは具体的にイメージできる2週間先の目標を達成してみよう。この達成を4〜5回繰り返し、1か月先、3か月先をさらに数回繰り返してみる。こうして成功の感覚をつかんでいけば、10年、20年先の夢や目標も達成できるようになる。