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2016年11月29日11:31

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芸術作品の大事な見方の一つ

  どんな芸術や音楽作品でも、作者の背景の社会状況を見ていかないと、上べだけの見方になるようである。大体、芸術や作曲に打ち込んだ人たちは、当時生きていた社会から疎外されるか、強い不満を持っていた例が多いから。19世紀のヨーロッパ文明を嫌い、タチヒ島に住んだゴーギャンは典型例だし、ゴッホは度々精神病の発作を起こしている。映画で見た限りは、モーツァルトも当時の社会の感覚からかなり離れていた。もしも、彼らが当時の社会に疎外されていなければ、普通の仕事につき、絵や音楽に打ち込む事はなかったのではないかと。
  以上の見方で、多磨全生園に行ったならば、僕もかなり見方が変わっていた。法律の事は判らなくても、社会疎外の事は見えたと思う。何も元患者に限らず、「作品がいいから」という見方では何も見えないわけである。
  ならば、儲け主義に組み込まれた今の歌謡曲の作曲家たちはどうなのだろうか。少なくとも、ショパンやベートーベンなどとはかなり違っている。そう言えば、現代は偉大な作曲家は出ていない。クラシックの時代は終わったからだろうか。21世紀になってからの音楽だが、「千の風になって」は名曲であり、末永く歌い継がれるだろうが、それ以外で歌い継がれる歌はあるだろうか。また、去年の今ごろ流行した歌謡曲を思い出せるだろうか。僕は思い出せないわけである。
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