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2016年11月17日23:51

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40歳の壁

「こじらせ女子」という流行語の生みの親でAVライターの雨宮まみさん(40)死去。

代表作は 「女子をこじらせて」
「自信のない部屋へようこそ」
社会学者・岸政彦との対談「愛と欲望の雑談」

現在連載中の「40歳が来る!」は、桐野夏生『ダーク』から引用した「40歳になったら、死のうと思っていた。」から始まるという。皮肉にも彼女の生涯はその有言実行で閉じられてしまった。

「『ババア』と呼ばれると、怒りとか失望とかよりも先に「ああ、こういう『女の年齢』ってものに、いつまでつきあわされるんだろう?」という気持ちがわいてくる。若さや美しさに嫉妬? そんなこと、まともにしていたら、40歳まで生き延びることはできなかった。
自分より若くて美しい人間は死ぬほどいる。さらに自分より才能もずっとあって、お金もずっとあって、成功している人だっている。そういう人たちの前で、『自分は自分です』と存在するために、卑屈にならずに快適な友達付き合いができるように、どれだけ気持ちをしっかり持ってきたことか。」

「若い人でいたいわけじゃない。もうババアですからと自虐をしたいわけじゃない。私は私でいたいだけ。私は、私のままで、どうしたら私の『40歳」になれるのだろうか。そしてどんな『40歳』が、私の理想の姿なのだろうか。」

今年の6月に更新されたブログにはこんなことを書いている。

「死んでもなにも起こらない。あとに残された人がいろいろ面倒だろうから、申し訳ないだけで。
それでも、この苦しさがあとどれだけ続くのかと思うと、耐えられなくなって、ベランダからじっと地面を見つめるときがある。」【死にたくなる夜のこと】

雨宮さんの文章に元気づけられたアラフォー女性は多いだろう。「あわせなければいけない」という無言の圧力、こうあれねばならないと押し付けられる「正しさ」から守ってくれる言葉だった。

先の連載では、11月1日に【40歳で人生が始まる】というタイトルの記事を書いていたそうだ。

「40歳は、80歳まで生きると仮定したら、ちょうど折り返し地点になる。生きていることは、当たり前じゃない。だから私たちは何度でも誰かと約束を交わし、相手と生きて再び会えることを祈る。」

  なんだか遺言みたいな文章に思える。


たまたまだが、今朝のNHKの「あさイチ」は、40歳の壁を前に卵子凍結を決意した女性たちの苦悩をルポしたものだった。
彼氏なし、結婚の予定もなし、で40歳になる焦り。子宮機能を持ちながらその機能を使わないまま女でなくなってしまってよいのか。卵子凍結という手段は自らの賞味期限到来をあきらめきれない女たちの駆け込み寺のようなものなのだろうか。しかしそこまで肉体的苦痛と高額な経費をかけて凍結した卵子を使って実際に妊娠にいたるケースは0.8%程度だという。

かつて私も40歳の壁を前に辟易したことがあった。 女としての賞味期限を強く意識した時期があった。 さかんにその厚い壁への思いを日記に書いていた。
 
  若いころは所謂「カワイイ」や「女子力」から見放された【こじらせ女子】だった。異性へのハードルが低かったおかげで20代後半に奇跡的にモテキが来て結婚できた。そして幸いにも自然妊娠、自然出産・・・・自然の摂理に従ってオバサンとなり・・・・
先月から「106万円の壁」のため勤務時間を調整中・・・・(笑)。

それでも、一見当たり前にみえる人生にも何度も壁は立ちはだかり、その都度軌道修正しながら自ら選択して生きてきたと思っている。

「生きていることは当たり前じゃない」
彼女のその言葉にとても共感を覚える。   

折り返し地点(=更年期;Turn of Life)を過ぎ「こうあらねば」という執着を捨ててしまえば、女の人生はとてもラクになる。だからこそ40歳の壁を彼女にはフワッと越えてほしかった。
       




■ライターの雨宮まみが逝去、自宅で事故のため
(CINRA - 11月17日 18:11)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=207&from=diary&id=4298398
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