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2016年06月04日01:35

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エンリケさんのライヴの余韻

エンリケ坂井さんのソロライヴが終わってしまった。なんて後味の良い余韻だろう。まさに終わってしまった、という感じ。エンリケさんのフラメンコは、時間の経過を感じさせないほど、深いところへ、そしてさりげなく導いてくれた。いにしえのスペインのタブラオの空気を感じていた。その幻影が立ち昇るように身体の内を満たしていった。

ライヴに駆けつけてくださった川島桂子さんが、「自在」とおっしゃっていて、その言葉は胸に沁みるように入ってきて共振した。

愛するものを探究するために、朴訥に素直に、ひたすらこつこつ、こつこつと積み上げていった先に、ようやく得られる真の自由。スペインでの厳しい修行時代から身に付けられてきた技を駆使しながら、それは、まったく自然で素朴であり、エンリケさんの人柄そのもののようなフラメンコだった。空間と時間の四次元を、踊るように、奏でていた。シンプルで深くて、解放された生き方。誰のものでもない自分の人生を生きるとは、こういうことなのだとおもう。

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