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2016年03月04日07:33

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「さらばあぶない刑事」

TVシリーズも見ていなかったので最初はまったくのノーマークだったが、友人が絶賛しているのを聞いて観に行く事にした。
そして、ほぼ下知識がなくても十分楽しめるエンターテイメント作品に仕上がっていた。
シリーズについてほとんど知識のない私が観てもこれだけ堪能できたのだから、シリーズからのファンなら涙物だろう。

かつて横浜でブイブイ言わしていた鷹山(舘ひろし)と大下(柴田恭兵)のコンビも、いよいよ定年まで残すところあと数日となっていた。
上司となった課長の町田(仲村トオル)は、何事もなく定年退職の日を迎えてもらいと心から祈っていたが、この二人に限ってそんな事などあり得ない。
刑事人生の集大成として、最後の獲物の闘竜会を潰す事を目論んでいた。
首尾よく闘竜会が仕切るブラックマーケットに踏み込み、逃げる幹部の伊能を逮捕しようと追いかけるのだが、謎のバイクの男に邪魔されてしまう。
そしてその翌日、伊能が死体で発見された。

闘竜会はロシア、中国マフィアたちの間に入ってバランスを保ち、伊能は事実上横浜を仕切っていたはずだった。
伊能の死を不審に思った二人は、何が起こっているのか調べようとする。
そして実際に、横浜のブラックマーケットのパワーバランスは崩れかけていた。
中南米を拠点とする犯罪組織BOBが横浜を狙い、先兵としてガルシア(吉川晃司)とディーノ(夕輝壽太)を送りこんできていたのだ。

やり手のガルシアとディーノにより、横浜はあっという間にBOBに席巻されてしまう。
だがそんな状況を、鷹山と大下が黙って見ているはずはなかった。
自分たちに残された日数内で横浜を守るためにBOB潰しをたくらむ。
しかしそんな鷹山と大下の動きを封じるため、ガルシアは鷹山の婚約者夏海(菜々緒)を拉致するのだった。

ストーリーは単純明快だ。
だが、それはアクションを際立たせるために、わざとストーリーをわかりやすくしているのだろう。
TVシリーズは、たまたまチャンネルを合わせたくらいのつまみ食い的にしか見ていないのだが、それでもこの映画はワクワクさせてくれた。
舘ひろしも柴田恭兵も、これでラストにするには惜しいほどの動きである。
特に舘ひろしのバイクアクションは素晴らしいの一言。
あの年齢でもまだ、疾走するバイクからショットガンを撃ちまくっている。

そしてさらに、ガルシア役の吉川晃司が素晴らしかった。
「下町ロケット」でも渋い演技を見せていたが、今回は一転してアクションを見せまくってくれる。
クライマックスの、舘ひろしと吉川晃司のバイクバトルだけでも見る価値十分だ。

監督は、かつて東映で松田優作とゴールデンコンビであった村川透。
そのあたりも、私的には違和感なく観る事ができたのかもしれない。
遠い昔、「遊戯シリーズ」「蘇える金狼」「野獣死すべし」で心をアツくした人ならば、シリーズを知らなくともぜひ押さえておきたい作品だ。


16.さらばあぶない刑事
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