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2016年02月22日18:59

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「記憶にない」のつぶし方

■被告人質問「記憶にない」連発 野々村被告、第2回公判
(朝日新聞デジタル - 02月22日 15:38)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3863667

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「黙秘」「心神喪失」「秘書がやった」と並んで言い訳として有力な「記憶にない」。

監査でヒアリングしている時でもいよいよ相手の本丸に攻め込んだ時に出てくる主力の言い訳である。虚偽の証言をすると、物的証拠との矛盾から突き崩されるリスクがあるし、偽証のすべてをツジツマあわせておくのはかなり能力の高い人間でなければできない。だが、「記憶にない」なら直接的なウソをつかずに済むし、偽記憶の整合性が合わずとも好いわけだ。(まあ記憶にないと言う事自体のウソは直接突き崩すのは不可能に近い)

・・・一見攻め込みにくく見えるが、実はそうでもない。むろん、物的証拠との連携は必要だし、簡単な相手ではないが、「記憶にない」というだけで崩せないのなら検察や内部監査は機能しない。

逆に考えれば、「記憶にない」と言う事は相手は「強く否定できない」ともいえる。だって記憶にないんだから強く否定できるわけがない(笑)。

検察が同じことをしているかどうかは知らない。が、民間で内部監査をやる人間ならある程度は崩し方を心得ている…と思う。他のCIAはどうしてるんだろうか?不安になってきたぞ(笑)。

私の場合、相手が否定したくなるような題材を投げる。根も葉もないことを言うのはいけないので、物的証拠や状況証拠に基づいて若干拡大解釈で、相手にとって不利なような仮説をつきつける。で、様子を見る。

こうすると相手は「否定する」か「記憶にない」と言い続けるかの選択を迫られる。

私の経験則では、彼らはまず否定をする。自分の記憶で自分を守れるなら守りたいと思うのが自然な心理だ。ただ、私はそれを待って技をかける。
「一部に記憶があり、一部に記憶がない」という「都合の良い状態・状況」を彼ら主張することになる。「ではどこまでは記憶があるのか?」「どの部分の記憶がないのか?」と境界線を明確にすることで切り崩す。

「記憶にないと言いたい分野」から順に聞いていくと「記憶にない範囲」が広がっていく。「強く否定したい分野」から順に聞いていくと「それは絶対ない」と「記憶の明確な分野」が広がっていく。この境界線を浮き彫りにするわけだ。

大体は不正なことをした人間と言うのは確信事項を通常業務よりも鮮明に覚えているモノだ。

今までに一人もいなかったが、「記憶にない」を言い続けるのなら、本当に記憶にないのかもしれない。ただ、その「やや不利な解釈」をプレゼントする可能性を示唆しながら見極めたいところだ。検察のやるような厳密な捜査ではないし、内部監査人には罪の重さを決める権限はない。でも講評会の監査報告書に記載はできる。

「記憶にない」を使い続けることへのペナルティをかぶってもらうのは悪いことではないと個人的には思っている(最終判断は上司預けだが)。

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