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2016年02月12日05:34

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逆転一撃狙いのプレゼン

某組織、勤務員のお話。

【登場人物】
組織長
助手A
助手B
助手Bの紹介でシステム提案に来ているSE(以下「SE」)

助手Aからの相談。
発端はシステムのデジタル化。今までが10年前の安価な既存パッケージシステムをそのまま導入していたので不便が多く、完全なデジタル化ができず、アナログ手法と並行処理をしていたのでシステムを変えるというお話。

で、助手Bの紹介で来たSEが休日も返上して一生懸命話を聞き、「理想に近い、エラーのきわめて少ない個別対応したシステム」を提案してきたが、その価格が相応に高価。

組織長が価格の高さに難色を示す。
「最新の既存パッケージシステムを取り入れてもその半値以下でいけるとわかっている。」

助手Bがかなり反発。
「既存パッケージシステムで対応できないことが問題であって、古い新しいの問題ではない。そもそもSEが来る前にそれはわかっていたはずなのに何を今さら」

組織長
「自動車でいえば最初からベンツに乗るんじゃなくて、まずは軽自動車でいいんじゃないか」

助手Aとしては
「組織長は専門機械の導入や、コンサルへの相談にはシステムと同等以上の金額を支払っている。なのにここでケチる神経が理解できない。」

組織長
「・・・自分のコンサルの紹介のシステム会社からなら導入費用半額以下でできるから。遠隔で(電話)操作のやり方を、実際に使う君らが聞いて習得しといてくれ」

助手A&B
『それって結論ありきってこと!?モチベーションダダ下がり』
加えて助手Bにすれば一生懸命やってくれたSEさんに申し訳ないという板挟み。

*********************************

助手A「おかしいと思いませんか?」
私「んーなるほど。助手チームとしてはその理想に近いシステムを導入させたいわけね」
助手A「組織長の言動が理解できない。」
私「おっと、それでは戦えない。まずは組織長の言動の主旨を紐解こうか。」

私「組織長は技術屋さん。なので専門機械は価値がわかるから投資をケチらなかった。またコンサルには自分の苦手な部分を補ってもらえると価値を感じたから大枚払ってるんだろうね。でも、そのコンサルの下話くらいならおれが10分の1以下の呑み代だけでしてあげられるから、今度組織長に言っておいて。『私の知り合いが同じような話できますよ』ってさ。経営者に問題指摘するのはCIAの真骨頂だから。」
助手A「組織長はコンサルに言われて構成員と話す回数をふやそうとしてるけど」
私「ザルでいくら水掬っても意味がないね。組織長がすべきはコミュニケーションの回数を増やすことじゃなくて、コミュニケーションの質の向上だよ。俺みたいな『通訳』がいるといいんだろうけど。だって同じ組織に居て緊密に話をしてるのに、それぞれ意図がわかってないみたいじゃない?」
助手A「(笑)」
私「ま、いいや。続きね。んで、組織長はそのシステムにそこまでの投資する価値を感じなかった、だから安価なシステムにしようとしている。非常に自然な流れでしょ?」
助手A「でもシステム不具合でとても困ったのが発端なんだけど」
私「その対応は組織長じゃなくて、君らがしたんじゃない? 組織長が直接『痛みを感じなかった』から、いくら必要性を訴えても響かないんだよ。だから組織が大変だからと言って、『サービスチックな残業』とかしたら『甘やかされたダメな子供』を育てることになるから、要注意なw」
助手A「そこはノーコメントで。」
私「じゃあ、どう攻めたらいいか、わかる?」
助手A「システムの価値を伝えて分かってもらえばいいのでしょう?でもそれって今までに助手BさんやSEさんがたくさんやったよ?」
私「その方向性は正しい。ただ方法は改善の余地があるね。私の助言や組織長の言動に攻略の糸口はちゃんとあるよ? 難しいかな?」

相談者の力量にもよるが私が全部答えを出さないようにしている。ヒントや投げかけで自発的に考えてもらうことが全体利益に通じる。

助手A「組織長の価値観を変えるの?」
私「んーそれは非常に難しいよね。キミ、今までの価値観を簡単に変えられる?」
助手A「あ、そうか。でも今の組織長の価値観だと投資してもらえないし。価値を訴えても通じないんじゃ八方ふさがりじゃない?」

私「いや、そーでもない。さっき『通訳』っていったでしょ?君らの言葉が組織長に響く言語にしないと。で、何が響くかといえば、組織長自らが言ってる理由にヒントがあるでしょ?」
助手A「・・・お金?」
私「YES!高須ク○ニック! きみらは自分たちの必要性ばかり訴求したから響かない。組織長に響かせるには組織長が価値を感じる言語や単位を用いなきゃ」
助手A「・・・ん、でもちょっと待って。それだと見積りで倍額以上の差がついてるから、ますます理想のシステムは不利になっちゃうよ?」
私「いや、そうでもないさ。それはあくまでもイニシャルコストの比較でしょ? アフターが絶対必要なんだから、組織長には「アフターケアの見積もりを絶対にもらってください」と言うんだ。組織長が取らないなら君がシステム会社に頼んでもいい。出張してフォローしてもらう回数が実際に月に何回か知らないけど、少なくとも既存パッケージだと不具合が多いからね。一方で理想のシステムはその回数が激減するはずだ。出張フォローが毎月1回5万円なら1年以内に余裕でひっくり返せる。逆転は不可能じゃないよ。聞いてる限り、既存パッケージはすごい安価にしてる、つまりアフターでもうけるスタイルだ。」
助手A「そんなにうまくいくのかな?」
私「まあこちらも聞いた話だけで、現場を知らないから何とも言えん。ただ、第三者見積りで数値の入った比較資料を見て、組織長の価値観を変えず『金額』でも理想システムの方が得だよと教えてあげるわけだから、勝算はあるんじゃない? その提案を外部のSEじゃなく、君がするんだ」
助手A「え?なんで?」
私「利害当事者のSEがそのまましゃべると勘繰られる可能性があるからね。同じ内容でも実際にシステムを使う君らが訴えるほうが響く。資料はSEに作ってもらっていいけどね」
助手A「やってみる」
私「まあそれだけやってダメならあきらめがつくでしょ? とりあえず『やれることは全力でがんばる』のが大切。頑張り方がズレてたのを俺が教えただけだね。その問題は君らの問題だ。本来は俺の出る幕じゃないからね。」

ってな感じで。事実に着想を得ているけど一応フィクションです。


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