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2016年01月07日01:42

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LGBT YSL

昨日のNHKあさイチは、LGBT特集だった。NHKさん新年早々踏み込んでるなぁ〜。

いわゆる「カミングアウト」というものが取り上げられだしたのがここ10年ほどだと思うのだが、昔からこういう人たちはいたわけで。彼らは閉鎖的な社会の中で葛藤を抱えながらひっそり生きてきたのだろう。

彼らのように極端でなくても、心と体の違和感は誰にでもある。そして世間の常識と自分の感覚との違和感。でもそれを声に出せない人が大半だろう。違和感の度合いはそれぞれ違うがどの人も尊重されなくてはならないと思う。価値観もそう。自分にとってどうでもいいものでも相手にとってはとても価値あるものだったりする。自分が相手の立場だったら・・と考えること。自分と同じように相手も大切に思うこと。それが差別や偏見を無くす一番の早道だと思う。


お正月に映画「イブ・サンローラン」(2010年)のDVDを観た。イブ・サンローランとその恋人ピエール・ベルジェもLGBTだ。
たまたま観た映画なのだけど、彼らの「人として」の生き様にとても感動したのでそれについて少し書きたい。
http://ysl-movie.jp/

イブ・サンローランの表現世界は、いわば性をも超えたそれだった。彼がLGBTだからこそ生まれた発想だったのかもしれない。YSLは男性の正装であるタキシードを女性の夜の服として発表したパンツルックの先駆けや、水兵のユニフォームから派生したPコートや探検家の服装だったサファリルックなど、男性のワードローブから着想を得たデザインを次々と発表していく。
YSLの生み出した「作品」は、当時の女性たちに大きな力を与えた。女性たちのファッションに対する意識はもちろん、そのライフスタイルまでをも大きく変えていくこととなった。

彼はまた男女の境界なく多くの文化人と親交を深め(アンディ・ウォーホル、ミックジャガーなど)、人種やジェンダーの境界をとっぱらって時代を先取りした。ランウェイに初めて黒人モデルを起用したのも彼だ。

しかし表現者ゆえの孤独とプレッシャーは彼の神経をむしばみ、薬物やアルコールに依存するようになっていく。
「イブがウツ状態に苦しまなかったのは、一年のうち2日(春と秋の2回のコレクションで喝采を浴びる日)だけだった」とベルジェは語る。

果てることない苦しみからアルコールや薬物に溺れていくイブに、ベルジェは忍耐の限界を覚え、別離を考えたことも何度かあったという。しかし彼は、イブを守り支えることをどこまでも続けていった。

死の6年前の、2002年1月。YSLは自らの意思により、ファッション界からの引退を決意する。アートであったファッションをビジネスとして捉えられなくなったことからのものだったという。

YSLの死後、50年間を公私共にパートナーでいることの秘訣は?――との質問に、ピエール・ベルジェは以下のように答えている。

「彼(イブ・サンローラン)と共に何かを創ったということでの、50年一緒だったと思う。お互いに見つめあって50年が経ったのではない。彼の才能を充分に頼って、2人でモードの世界を変えていくというプロジェクトがあって2人で頑張ってきた、というところが鍵だと思う」と。

ベルジュはまた自らの好きな言葉として、フランスの作家サン・テグジュペリによる以下の言葉を挙げている。
「愛するということはお互いを見つめることではなく、一つのゴールを見ること」

そしてさらに、表現者YSLについてこんな風にも語っている。
「(YSLが)最も苦しんだときに生まれたコレクションほど、まばゆいものはなかった」と。

相手の弱さも苦悩もすべて含めて愛さずにいられない。これこそ究極のパートナー。
そこいらの夫婦など足元にも及ばないほどイブ・サンローランとピエール・ベルジェの絆が素晴らしくてとても感動したのだった。

恋愛は所詮男と女の化かし合い。その大半が下心と打算で成り立っている。
LGBTの人の方が本当の愛を知っているのかもしれない。


儚くも美しい同性愛。素敵な「LGBT」が登場する映画まとめ
http://ciatr.jp/topics/21173






■LGBT特集のイノッチ発言に称賛 「理解者になろうとする前に、自分だったらどうか想像してみること」
(キャリコネ - 01月06日 19:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=3791564
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