私の夢はなんだったのだろうか。大学に入学したときの夢は、公認会計士になることだった。受験に失敗した次の目標は、研究者になることだった。だが、これは夢なのだろうか。単になりたい職業であり、夢とは違うような気もする。
商学部に入学しようとしたそもそものきっかけはなんだったのだろうか。通貨に興味があるから、だったような。しかし実際は、通貨とは全く関係のない会計の道を志した。それでは、変わっていない夢とは何だろう。
私の座右の銘は「完全燃焼」である。とはいえ、普段思い出すことはない。こうして書いているときも、そういえば……と思い出す程度のものだ。そして夢は、経済の最前線に立ちたい、だった。思い出した。ただただ自分の力を試したかったのだ。双極性障害になり、受験に失敗し、留年し、休学し、浪人した。夢を乗せた小舟は次々と座礁していき、いつしか夢を思い出すこともなくなっていた。
擦り切れるまで働いて、限界ギリギリまで自分の力を使って何事かを成し遂げたい。ただそれだけの、具体性もないもの。これを野心といっていいのかはわからないが、とにかく強い欲求があったのだ。思い出したのだ。こうして書きながら過去を振り返ることで思い出したのだ。
もう遅いのだろうか、手遅れなのだろうか。双極性障害では、無理はそのままダメージとなって帰ってくる。でも、それでも、挑戦してみたい。今、自分にできること。まずは、研究、論文に全力を注ぎたい。試したいのだ。たとえ、いまできる全力だとしても。
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