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2015年05月26日13:01

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こりずに出撃

 5月もはやあとわずか、木々も新緑の明るい緑から濃い色合いを帯びてきた。今年は季節進行が例年より幾分早めに進み、5月も半ばにして裏庭のウラゴマダラシジミが飛び出し、今年はゼフの当たり年か先週からウラクロシジミが庭先を掠めて飛び交っている。今年は春先の気温の乱高下も小さく順調な季節遷移が行われ、昨年までの連続したはずれ年によって天敵も減少したことなどが今年の当たり年を予感させていた。わずかながらの情報ながらこれらのことも意識の隅において今年の採集計画を進めようと思っています。


 さて、先週は平日の無理やり出撃でした。その疲れもあり日曜日は天気も崩れるとの予報から出撃の予定は全くありませんでした。F県の怪人さんや某玉虫屋さんからお誘いがあったのですが、ここはゆっくりと過ごすのが適当と判断してお誘いをお断りさせて頂きました。筋肉痛、深夜には予報通り雨まで降り出し、明日は家族と過ごしてのんびり休日。今夜はゆっくりとした時間を楽しもうと深夜遅くまでゴソゴソして時間を潰していた。


 朝、窓から明るい日差しを受けて目が覚める。予想外の好天にしばし呆然。早朝から子どもたちは市内の農家に田植えの手伝いに行くということでお昼過ぎまで自由な時間ができた。これは寝不足だ筋肉痛だと言っておられる状況ではない。こんな時に家の中でグダグダしていたら虫屋失格である。
 急きょ用意をして出かける気になったまでは良いのだが、さてどこへ行こうか迷ってしまう。本来なら前日のリベンジのため再挑戦にかけたいところだが、与えられた時間はわずか4‐5時間。行動範囲はせいぜい片道1時間の場所となる。しかもさすがに身体の疲れはとれておらず、できれば車横付けの楽チン採集ができる場所がいい。荷物を積み込みながら考えた末県内の「横付け山」の原生林に出向くことにした。ちょっと乱暴な運転で1時間ピッタリの現着。

 まずはわずか県内2か所しかないキヌツヤネクイが最初に記録されたここの池を見廻る、初記録以来再確認されないまま絶滅してしまったかと思われている。まだどこかにいるのではと思いながら湿地に降りると多数のツヤネクイばかり目につく。そのうちやや色の濃い青みがかった個体を発見し確保。裸眼では同定も困難だが、ここのツヤネクイは全て金銅色ばかりのはずで少し期待が持てる。あたりをスイーピングしてさらに1頭を追加して、後は家に帰ってからのお楽しみとする。


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原生林に続く道を歩いて行くと今日は何かのイベントがあるのかやたらと人が多く、双眼鏡や三脚つきのカメラを担いでいるのが目につく。時間も体力も限られていることから入り口から300mばかりの平坦な林道沿いだけを重点的に採集しようと決めて歩く。あちこちにナラ枯れによる伐採でミズナラの大径木が輪切りにされて放置されているが、どの材も薬剤散布されていて伐木はもちろんその周囲にも虫の影はごく薄い。先日の湿度の高い下草に埋もれるような落ち枝を探して観察するが、いるにはいるが普通種のヘリアカ君ばかりですぐに飽きてしまう。自然に折れて倒壊したツガの折れ口からホソオオクチキを1頭採集した。県内では非常に稀で1-2例(未記録)が知られているだけでまずは嬉しい収穫となった。その後はたいしたものも現れず、早くも咲きだしたカマツカの花などを掬ってはみたがド普通種のPidoniaばかり。
空腹にそろそろ時間終了を知り退散となった。


エリトラ末端部の瑠璃色の幻光が綺麗なことに初めて気が付いた。

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最近良く見かけるようになった(?)マルカブト

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ちなみに帰ってから検鏡したらネクイはキヌツヤであった。ほそぼそと生き続けているようでちょっとだけ安心。


 

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