「奈良原一高 王国」を観に近代美術館に行って来ました。
前々から観たかった写真展なので、早々と金券ショップでチケットを買っておきました。290円。安い!
同時開催の「高松次郎ミステリーズ」も観る気満々だったのですが、私の買ったチケットでは観られませんでした。あれ?なんで?
そうなのです、特別展が高松次郎で、奈良原一高はコレクション展の中の特集展。つまり高松次郎展のチケットを買えば常設展はおまけでついてきて奈良原も観られるけれど、私が買ったチケットは常設展(コレクション展)単独チケットだったのです。つまり、奈良原は観られるが高松はダメ。ああ、安かったわけだ。珍しく美術館のHPをチェックしていなかったのもいけなかった。アホです。
でも、そのおかげで久し振りにコレクション展をじっくり鑑賞。以前は毎月の無料観覧日に「行くところないから竹橋でも行くか」のノリで行っていたのに最近は全然行かなくなっていたなぁ。企画展のあとだと集中力が続かなくて、メモも取らなかったので日記も書いたことがなかったっけ。いつかちゃんとコレクション展の感想記も書こう。
とにかく今日のところはひとつだけ。時間がないのでたった一言。
だって大興奮!この事だけは「覚書代わり」に書いておかなくっちゃ。
コレクション展第一室「ハイライト」の1点目がこれなんです!
ゼサンヌ「大きな花束」
今年購入した新所蔵品。ご丁寧にこの画の前に観賞用の椅子が2脚置かれていました。
至福。
セザンヌ独特の理知的な筆致、しかも薄塗りで塗り残し多
落ち着いた色で重厚な筆致で林檎を積み上げた静物にも震えるけれど
まるで雄大なサント=ヴィクトワール山を描くように
大きな花束を花瓶に投げ入れたのびのびした構図はとにかく気持ちを明るくさせる
セザンヌにはあまり気に入った花の画がなかっただけにこれには惚れました。
林檎は堅苦しく積み上げられていたっていい、
人は微動だにせずモデルをさせられたっていい、
ただ花は観るものを気持ちよくさせようよ・・・それが叶ったセザンヌの花!
花瓶を観た位置とテーブルを観た位置のずれや
クロスの皺がテーブルの形に添っていないところなどや
花や葉がちゃんと繋がっておらずに画面一杯に伸びているところも
これぞセザンヌ、だからセザンヌ、いいのよセザンヌ、なんだわ。
相当な高い金額で手に入れたようで話題にもなったそうですが
どうせ訳分からないところに消える予算が沢山あるからには
一個ぐらいこうやって一時でも私を幸せにしてくれてっていいじゃないの。
本当に素晴らしい画でした。また観たい。
そういえば、数年前リニューアルオープンしてから、展示の仕方が代わり、
キャプションも鑑賞の手引き、ヒントを惜しみなく提示してくれ
昔つまらなかった後半(前衛芸術)も面白く鑑賞する事が出来るようになった。
思い出していたら、いろいろ書きたい事も出てきましたがそれはまた次に機会に。
そのまえに、次回は奈良原一高について書かないとね。取り急ぎ〜
http://www.momat.go.jp/Honkan/permanent20141111.html
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