先々週末に湯川さん、先週末に後藤さんの殺害映像をISISがネットで配信し、日本じゅうが悲しみに包まれた。
《国境を超えたその広がりに、健二さんの大きさ、成し遂げてきたことの素晴らしさを日々感じています》
《(後藤さんは)憎しみを超えて人と人が分かり合えることを信じていました》
Facebookの「I AM KENJI」のページは見に行ってないが、後藤さんの無事救出を願っていた。
流暢な英語でISISのメッセージを伝え(るのに利用させられ)、ヨルダンをも巻き込んで世界中にISISのプロパガンダに加担させられ、結局最後は殺される。嫌な予感はしていたけれど、無念でならない。
なぜ彼が殺されなければならなかったのだろう?たとえアメリカやイギリスがテロ組織とはネゴしないという国の方針であっても、日本は独自の路線で交渉し、なんとかうまく救出してほしかったのに。
後藤さんが殺害されたとみられる映像の公開を受け、「I AM KENJI」のページ開設者は、
「おびえたり怒りで敵視したりすれば『イスラム国』の思うつぼ。平和を望んだ後藤さんが悲しむのではないか」との思いから、仲間たちと話し合い、こう投稿した。
《人と微笑(ほほえ)みあうたびに必ず健二さんのあの大きなBigSmileを思い出すでしょう》
今日、うちの会社の元秘書で半年前に産休をとって出産した女性が、赤ちゃんと夫と共にオフィスに来た。総務人事部になにか必要な書類をだしにきたようだ。彼女の夫もうちの社員だ。
ピンクのおくるみに包まれた赤ちゃんは生後3か月。かわいいし癒される。まるで天使。みんながわーっと集まってくる。幸せな気持ちになる。
子どもの笑顔はどんな時代もどこの国でも希望の光。平和のシンボルだ。
後藤健二さんの下の子も確か生後3か月ではなかったか。後藤さんがシリアに向かった理由は本当はなんだったのか。湯川さん救出だけが目的だったのだろうか。だとしてもたった一人で行くなんて危険すぎるだろう。湯川さんは素人にしても後藤さんはプロのジャーナリスト、どれだけのリスクがあるかわかっていただろうし。
相当な覚悟の上のことだったに違いない。生まれたばかりの赤ちゃんを残して。妻はどれほど不安だっただろう?気丈な女性だ。
いろいろな記事、世論が飛び交い、後藤さんの死を政治的に利用しようという人たちもいる。みんな自分は何も行動しないくせに、好き勝手なことを言っている。いったい何が正論なのか。そういう記事や意見を読むだけ読んで・・ただただ虚無感に襲われる。
高い志をもって行動していた人の死は悲しい・・・。
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