mixiユーザー(id:1742219)

2014年01月24日07:14

38 view

「黒執事」

海外でも人気であるマンガの実写映画、出演は水嶋ヒロ、剛力彩芽と聞いて、正直「どんなもんだろう」とあまり期待しないで観に行った。
だが、少なくともアクション部分はきちんと作りこまれており、個人的には結構好きな映画である。

原作は私には珍しくマンガなのに未読だ。
ただ、原作と映画はかなり設定が異なるようである。

世界は大きく西側諸国と東側諸国に分かれ、西側諸国は独裁者である女王の支配下にあった。
女王は東側諸国にスパイを送りこんでおり、彼らは「女王の番犬」と呼ばれている。

東側のある国でファントムという玩具会社を経営する幻蜂(げんぽう)一族は、西側から移住した「女王の番犬」であった。
しかし3代目の幻蜂有人とその妻が、何者かによって殺害されてしまう。
一人娘もその直後に行方不明になったのだが、1年後、セバスチャンという執事と共に、幻蜂有人の隠し子の清玄(きよはる)が現れた。
その後は清玄と清玄の叔母である若槻華恵(優香)がファントムグループを運営していた。
清玄はもちろん消えた一人娘の汐璃(しおり)なのだが、悪魔のセバスチャン(水嶋ヒロ)と契約をして、両親を殺した犯人を追っていた。

ある日清玄がいる東側の国で、大使館員がミイラ化して死亡した。
ミイラ化事件はその後も次々と発生し、清玄(剛力彩芽)は駐在員のサトウ(城田優)から、この事件を調査すると言う女王からの指令を受ける。
清玄とセバスチャンは調査を続けるうちに、この事件の黒幕が清玄の両親を殺した犯人に結び付いている事に気付く。

ストーリー展開は、ハッキリ言ってありきたりだ。
ミイラ化死体の原因となる薬品も、科学的根拠は薄く子供だましと言ってもいいかもしれない。
だが、作品全体の雰囲気と言うか、世界観はいい。
CGを使った架空の都市、ゴシック様式の幻蜂家の屋敷、登場する車など、細部まできちんと気配りされている。
セバスチャンの執事としての身のこなし方も悪くない。
そして何より良かったのはアクションシーンだ。
テンポ、カット割り、殺陣、すべてにおいて見応えがある。
リン役の山本美月と言う女優は、正直大した女優ではないと思っていたが、これだけアクションができるなら今後も期待である。
もちろん水嶋ヒロのアクションも素晴らしい。
アクションはほとんどないが、優香の演技もかなり良かった。

ただこの映画の中では、剛力彩芽はちょっと浮いていた気がする。
本当は女性なのに男性を装っているという演技はかなり難しいと思うが、ズバリ言って剛力彩芽一人だけ見どころがなかった。
「清須会議」も良かったし、「未来日記」も「八重の桜」悪くなく、放送が始まったばかりの「私の嫌いな探偵」でもかなり笑わせてくれている。
だから剛力彩芽が演技が下手だという事ではなく、そもそもショートヘアでボーイッシュな剛力彩芽に清玄をキャスティングした事自体が、やや無理があったんじゃないかと思う。

水嶋ヒロがかかわっているせいか、原作がこれだけの話題作なのにTV局系の制作者が付いてない。
そのため、時間も予算かなり厳しい中で制作したのかもしれない。
アクションシーンがすべて同じような倉庫や機械室という部分に、なんとなくその苦労が見え隠れもする。
しかし、続編を意識した作りになっているので、おそらく次回作も作る予定なのだろう。
その時はもうちょっとストーリーを作り込めば、もっと見応えのある作品になると思う。


18.黒執事
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する