11月26日 『ファウスト』読む

本日は、本棚に本がいっぱいで入らないので、捨てようと。捨てる前に読もうと。前から気になっていた、ドイツ文学をようやく読みました。
ゲーテという天才が生涯を掛けたて書いた作品らしいのですが。 学者が悪魔のﾒﾌｨｽﾄと契約して冒険に出る二幕ものの戯曲なんですが。一幕目の好きになった女性が睡眠薬で母を殺してしまい、落胆し、主人公との間に出来た子供すら殺す、という恐ろしい悲しいﾄﾞﾗﾏで。そんな悲劇かと思いきや、
第二幕では皇帝の財政難を救い、理想の男女をｷﾞﾘｼｬ神話に近い世界から探しだし、更に弟子が作った人造人間と絶世の美女を探しだして結婚するが子供は死に。将軍として戦争に勝って、干拓事業を行うという壮大で、ﾄﾞﾗﾏﾃｨｯｸというか、荒唐無稽な状態になります。面白いのが途中でギリシャ神話からｽﾌｨﾝｸｽから魔女まで様々な出会いをする点で。文学史上に名高い、悪魔ﾒﾌｨｽﾄが、「おいらは、ｷﾘｽﾄ教世界の悪魔だから、古代ｷﾞﾘｼｬの神々は分からない」と言っていた点です。
ｷﾘｽﾄ教世界からｷﾞﾘｼｬ世界まで描いているからこそ、出てくる矛盾を笑っているのですね。
でも疲れた。この本を一冊、読むのに３カ月掛かりました。本棚が片付くのはいつのことやら。