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2019年02月03日18:24

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【野暮を承知で】ボヘミアン・ラプソディ

イオンシネマ松本でVIVE AUDIO爆音で、応援上映会だと云うので鑑賞してきた。
破壊行為さえしなければ、一緒に歌おうが、拍手手拍子足拍子足踏み、手を振っても踊ってもお咎めなし。流石に踊る人はいなかったが、僕は大抵の曲の歌詞をうろ覚えながらも知っていたので、歌いまくった。喉が嗄れてますよ。

しかし、同世代しかいなかったな。この偏りはプリキュアを凌ぐね。観察しているとプリキュアの箱に入るのは六割が五十代の男性、三割がそれ未満の男子、一割が女子中高生、一割が親に付き添われた幼女だもんな。

でだ、僕はギター弾きなので楽器にも注目してしまう。一度目は細かいところまで目が届かなかったのだが、今回はかなりきっちりと鑑賞した。

・まずは、ベースギターのジョン・ディーコンだ。
 彼は残された画像・映像ではナチュラル塗装のフェンダー製プレジションベース(*1)を使っている。他のモノを使っているのは見たことがなかった。
 とても珍しいことで、映画中ではミュージックマン製スティングレイベース(*2)を使用している場面があった。
 スタジオでディスコ・ミュージックは云々と議論しているときに、ジョンが "Another One Bites The Dust"のリフを弾き出した場面だ。ステージではプレベ一辺倒だったが、いくらかは他の機種を試したりしていたんだろう。

・次に、リードギターのブライアン・メイ。
 ブライアンと云えば父親と手作りしたギター、レッド・スペシャル(*3)がトレードマークだが、それ以外にも様々な機種を使用している。
 スタジオの場面で、ギブソン製レスポール・スタンダード(*4)を使用しているが、実際ライブでもレスポールを使用している画像を見たことがある。
 他にライブの場面 "Love Of My Life"でドレッドノートタイプのナチュラル塗装のアコースティックギターを使用しているが、現実に使用した事も充分にありうる。オベーションのアダマズを使用している写真は存在する。
 また、ブライアンはVOXのギーターアンプを愛用していて、複数のVOXを複雑な構成で、あの音響を生み出していた。"No Synthesizer"のクレジットを支えるものだ。画面にはしつこくVOXが登場する。フレディの部屋にも置いてあった。
 ところで、レッド・スペシャルは実は一台だけではなかった。日本の楽器メーカー富士弦楽器(*5)が受注生産で販売したコピーモデルがあり、それをブライアンは所有していたのだ。オリジナルとの違いは、操作し難いスライドスイッチがトグルスイッチになっていることだ。
 さて、映画の画面を観てみると、スマイル時代やデビュー間もない頃の場面でもコピーモデルを使っているんだよなあ。在り得ない。まあオリジナルは貸して貰えなかったんだろうなあ。

*1 フェンダー製プレジションベース
 フェンダー社は何種類かのベースギターを製造していたが、最も売れ筋の二大巨頭の一機種。もう一つの売れ筋はジャズベースだが、ロック系では圧倒的にプレベが多い。
*2 ミュージックマン製スティングレイベース
 フェンダー社の創業者レオ・フェンダーがフェンダー社を離れて創業した楽器メーカーがミュージックマン。
 スティングレイモデルにはギターもあるがセーバーモデルの方が使用者は多い。
 スティングレイベースは特徴的な構造を持っている。二・三・四弦の糸巻が天神の上側に配置され、一弦の糸巻だけが対抗して天神の下側に配置されている。音響的にこの方が安定するらしい。
*3 レッド・スペシャル
 ボディとネックの部分は廃暖炉の木をを使用したし、多くの金属部品も手製だとのこと。お金を出して買ったのはピックアップと電気回路回りだけだそうだ。
 尚、ブライアンが他のギタリスト違っているのは、ピックもある。古い一ペニー銅貨を削って三角形にしていて、それは画面で再現されていた(通貨変造で犯罪かも知れない)。削っていない円周のギザの部分もトレモロ奏法っぽく使っている。
 しかし金属製のピックは市販もされているが手入れと使方を間違えると刃物になってしまい、指は切れるは弦は切れるは大変なのだ。← 経験済み
*4 ギブソン製レスポール・スタンダード
 レスポールは先年亡くなったジャズギタリストと共同開発し、その名が冠されたモデル。完成形のモデルと云われ、他の機種は魔改造の余地だらけだが、殆どその余地が無いと云われている。
 レスポールモデルも数種類が製造されているうちの二大巨頭がスタンダードとカスタムだ。天神の装飾と取り付け角度が幾分違う。スタンダードはジミー・ペイジも映画『レッド・ツェッペリン狂熱のライブ』で一曲(*6)を除いて使用しており、映画公開後にそこそこ売れた。そこそこと云うのは、ギブソン製品は二十万円以上の価格の為、バカ売れには至らなかった。国産メーカーのコピーモデルは売れまくった。
 尚、初期のカルロス・サンタナ(*7)やザ・フーのピート・タウンジェント、フランク・マリノなどが多用しているギブソンSGも、元々はレスポールのを冠していたが、後にSGにモデル名が変更された。
*5 富士弦楽器
 現在はフジゲンでブランドも「Fujigen」だが、嘗ては国内向けブランドは「Greco」で輸出用ブランドは「Ibnese」だった。販売経路が違っていた。
 当時から富士弦楽器では特注生産をしていたが、比較的注文が多い製品は受注生産で型録にも掲載してた。レッド・スペシャルモデルは八万円だったな。
 この製品が話題となり、購入したのか贈呈したのかは覚えていないが、控のギターとしてブライアンが所有することになったそうだ。
 Ibaneseは海外でも使用者が多く、多くの海外音楽が松本を訪れている。スティーリー・ダンの来日の時にマイケル・マクドナルドと、どのバンドだったか覚えていないがアルフォンソ・ジョンソンにサインをもらった。
 キッスのポール・スタンレーが使用した海外向けモデルが話題となり、後にGrecoブランドで国内販売された例もあるし、エース・フレーリーがギブソン・フライングVをベースにしたAK−1400(*8)を来日公演で使用した。
*6 一曲
 『天国への階段』はイントロで十二弦が途中から通常の六弦ギターが必要で、持ち替える手間を省く為かギブソン製ダブルネックを使用している。ダブルネックは二十フレットまでしかないので、このライブのソロでは高い音を使っていない。
*7 カルロス・サンタナ
 彼が使用して有名な、天女のインレイのSGモデルはヤマハ製。ヤマハSGはギブソンSGの様な単板ではなく、標準的なレスポールの様なアーチドトップ構造。
*8 Greco製AK−1400
 フライングVのシェイプを土台に複雑な回路を仕込んだモデルで、楽器店のミュージックラドKEY限定製品だった。発売当時は十数万円で、靖国通りの二丁目の交差点に遭ったKEY新宿店に展示されいるのを指を咥えて涎を滴らしていたのを思い出す。
 昨年、限定モデルとしてFujigenブランドで再生産販売されたが、お値段は四十万円を超えていた。
※ 注釈は筆者の思い込みが混じっていて、正確な情報でない可能性があります。
  誤謬を指摘して頂けたら幸甚の極みです。

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