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2025年03月24日15:13

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アニメ話・メダリスト/全修

●メダリスト・12話。「見なよ…オレの司を…」ってことで、リオウさんの為に司先生が滑る。イケメンーカッコイーというお嬢さん方の感想をよそに、リオウさんはその演舞が夜鷹さんと同じだと衝撃とともに悟る。その修練開始があまりにも遅い状況であったとしても、このように成れるのだと示す。実際、今までのお嬢さんたちの華やかな滑りとキッチリ対置できる、成人男性としてのカッチョエエ演技として成立してたのがアニメの出来としてとてもえらいと思った。

まあすっかり司オチしてしまったリオウさんがショタかわいいってとこですかね。冗談は措いといても、今まで自我を保つために心理的外壁を作ってきた子供にとってそれを越えることは一通りではないワケで、そこを誠実に乗り越えてきた彼に感動する司先生の気持ちはよく判る。先生生徒ともにあざといことで…。

最後にいのりさんと司先生の花火イベント付き。これは…ちょっとした幼年期の終わりですかね。ま。これからも彼らにはどんどん試練とイベントが積層していくのだろうけれども、とりあえず今は充実している。それはそれでいいんだろうね。

●全修。・最終話。主人公が絶望の淵から戻ってきたけどもう一人の主人公が闇堕ちで世界がエライことになり、それがラスイベ…という、割と痒い所に手が届く最終話。なんかゲッター気味なルーク変化のラスボスヴォイド降臨辺りは最終回らしくエエ絵と動きで楽しい。

「全てが滅んで終わり」の世界と鳥監督相手に、いいやこっからはアタシの物語だ全修だと言うナツコさん。出が作画畑なのでいい絵で立ち向かうってのは判りやすいし、それが自分解釈の主人公ルークってのもいい。そして撃破/全修のギミックがその両者の合一ってのは王道、何となくゲド戦記の「影」辺りを思い出す。鳥監督は「安易だな」と言いおいて去る。世の中ハッピーエンドだけじゃねェんだぞというのはその通りなのは、とりもなおさず元作品を見ていたナツコさんによって補強はされているのだけれどね。

ディスティニーさんが子供たちかかえて大丈夫だよと言いつつ消えていくあたり、悔しいけどちょっとやられちゃったな。このエモさは上手い。

●総評。アニメ制作者の転生話として、自分の創作の原点である作品世界にて無双しつつも挫折し、それを乗り越える…という流れがなかなかよろしい。作品自体の作品でありその必殺技も作品で敵も作品の元締め、といういろんなメタを織り込んでて、深読みしようと思えばどんどん可能な構造になってるのも割と好き。何より主人公・ナツコさんの、イケ好かねえ性格だけど思いのほかおぼこくて、かつ作画の技量と華やかさは満点、というキャラがかなり好みでいいなあ。

好みじゃないところを挙げるならば…そうねえ、本編舞台の「滅びゆく物語」がそこまで魅力的に見えなかったことかなあ。元の設定からして(イヤな言葉だけど)爆死扱いの作品とはいえ、ここがもうちょっと俺好みだったらな。ファンタジーアニメのクリシェ方向じゃなく、こりゃ一般受けしないかもって方向に異形さがある劇場アニメって割とあるし、そっち方面だと好きだったかもしれん。まあこっちもチョロいもんで、最後まで見たら割とルークたちに感情移入はしちゃってんですけどね。まあそれはそれとして。

ラスト、「今度は俺がお前の世界に行く」と言ってたルークのネタ回収として、思わせぶりに後ろ姿だけ出てきた彼らの絵でシメるのはいい終わり方だと思う。…てっきり「お前の世界に行く」っての、ナツコさんが新たな続編かなんかを作るとかそういうのかと予想してたけど、それはちょっと回りくどいか。あとまあ、鳥監督はどっかで…作品世界なり別次元なりで、しぶとく生きててほしいと思います。それが制作者というものの属性でもあろうから。てことで楽しかったのでよし!
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