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2025年12月29日21:43

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アニメ話・しゃばけ/東島丹三郎/さいひと

●しゃばけ・最終話。とりあえず仁吉と佐助、なりそこないの宿主であった与吉、それに若旦那はなんとか命を拾う。若旦那の護符が無きゃ危なかったと言ってたし、存外に危ない状況だったワケだなあ。あとは松之助兄さんの行方だが、まあ未だに知れないってことは作劇のセオリー的にはなんかかんか生き残ってはるろな…と思ってたら割とさっさと消息が知れた。よかったねというか、彼が長崎屋に編入してくるためのエピソードでもあったってことだろうな。

戦い終わって日が暮れて、でまず妖怪たちのねぎらいを菓子山盛りでやるのがいい。話の区切りにパーティするのって古くからの定番ギミックでもあるんかね…ワンピースやダンダダン思い出すけども。あとアレね、何か特別なエピソードを設えてあるでもない、ただ東屋の近くに若旦那が落して松之助兄さんが拾っていたというだけの根付の話も好き。そういう「ドラマチックでなさ」が、この話には合うような気がする。

●総評。全何話かよく確かめずに見てたので、前回のまま最終回だったらどうしたもんかと思ってた。アンチクライマックスの流れとしてギリなくもない感じじゃったからさあ。終わってみれば大騒動のケリも付き四方安寧に収まって大団円でよろしございました。…団子屋の若山声の妹娘だけかわいそうな感じで置いてかれてんのがかわいそうですけどね。原作この先なんか進展あんのかなあ。

江戸期の薬種問屋のひ弱な若旦那が手代の妖怪どもとスーパーナチュラルな災難に挑むという骨子はなかなか好きな部類で、登場人物がかなり端正な物言い(二昔以上前の時代劇言葉と言ってもいい)をしてくれたり、かなりゆったりしたテンポでじっくり怪異譚を語ってくれたのが好感触。全体としてだいぶ好きな作品なんだけど…やっぱねえ、これはアニメじゃなくて実写や舞台がいちばん映えるタイプの話だろうなとは思います。アニメがどっかダメだったワケではないが、いろいろと苦労してんな…ってとこがちょこちょこ見えたりしてね。実際制作も大変だったんじゃなかろうか。

この先の彼らの活躍は見てみたいけれど、続編が作れるほどの人気があったかがなかなか心配なくらいではある。先行して作られたと聞くドラマや舞台というコンテンツの方が可能性あるんじゃなかろうか。まあ見てるこっちがそんなもん心配しても詮無いことだし、このアニメはこれで面白かったよと、それでいいか。…あともっかい言っとくと団子屋の娘さんは幸せになってください。若旦那とくっつけ。そりゃそれで苦労するか…。

●東島丹三郎は仮面ライダーになりたい・13話。アバン、中尾のアニキがらみで店ぶっ壊したので逃げるぞって一択のところからぐっだぐだのライダー的価値観たるドタバタにシームレスに移行するご一統。主に一葉のせいではあるが、ユリコも東島もすかさず乗っちゃうからなあ。…もうほんと、スゲエな。ツッコむ間を許さない怒涛のどうでもいいパワー感。感心するわ。

夜の森にて一葉と二葉の決闘。考えてみりゃ一葉たちが強いったって何か身体改造してるワケじゃなし、ヨクサル世界においては愛と思い込みが強さに直結するというその要素だけなんだから、二葉があまりにも強い一葉への憎しみによって人を越えて強くなるってのもアリアリのアリなんだよなあ。…こんなけ憎まれてるって状況でまずワケ聞いて謝る、というルーチンが働かない一葉さんは本当に強固な信念をお持ちであり迷惑だな! 

ここで二葉さんの回想が開始され、彼女の強さの根幹が語られるのだが…ははあ! エアマスターに繋がるのか…! エアマスターのアニメはもう結構な昔だけど、朴璐美ねーさんはホンマ衰えもせず第一線で走り続けてんのがスゲエなあ。そして師匠の「トラマスター」が危ないと知って道場に駆け付け、生着替えの後見てなんか興奮してる二葉さんはそっちの気もある様子。すりガラスの越しのシャワーシーン、普通ならコナミ起源の「あ〜んハート」ボイスでも流れるところが虎の咆哮で、ちゃんとなんかせくしーな感じがするのがすごい。ここでショッカーを否定する二葉さんがショッカーと対面するという流れか。…そういや中尾のアニキ、どうなったっけ?

●最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか・最終話。テレネッツァ嬢の本質は陽キャへの八つ当たりである。それは本来の世界での鬱屈した感情に過ぎなかったが、それを「クソ女神」によって利用されかくなりけると。一方でなんかこの場で明らかになった神の加護がアレコレで、スカーレット嬢はジュリアス殿下へのラブコメ的憤懣を吐露したりもするのである。そういういちゃいちゃがまた、テレネッツァさんには気に食わんとこでしょうけどね。

結局は天上の神々によるしょもない小競り合いに振り回されてるってのは、実際のところスカーレットもジュリアスも変わらんと言える。人が人としてこの状況を生きるには、せいぜいうまい事自分たちの利に役立つよう折り合いをつけ、おだてすかして当面の目的を同一にする、くらいだろうか。…という現状でのちょっとした諦念をぶっ飛ばすスカーレット嬢のジュリアス殿下への一発。加護と治癒ってネタが仕込まれたことだし、思う様ぶっ飛ばされてもいいよね! という意思を感じます。殿下も大笑いしながら吹っ飛んでいることだろう。

●総評。ぶん殴って全てを解決する姫様という概念は素敵だが、話を続けるにはそのカタルシスを作るためのちまちました構造がどうしても必要になる…という辺りが痛し痒し。これが一般通俗小説なり青年誌マンガなりであれば割と型破りに好き勝手ぶん殴り物語もできようが、ある程度のフォーマットが暗黙に要求されるこのジャンルでは必要経費的なことではあろうか。

お話としては当然まだまだ続けられる要素がてんこ盛りであり、実際原作の方も継続している様子。似たような展開にならぬように苦労されてるだろうなあとも思う。…先のことは知りませんけど、テレネッツァ嬢はあれでしまいとも思えんし、またゼヒうざったくねちっこく登場してほしいですしね。リカーリングヴィランってのは美味しい要素ですし。

ともあれ、人物造形からその行動からかなり楽しいお話でありました。…個人的には今回の話の範囲内だけならば、クロノアの加護などの拳以外の要素は無くてもな…って気はしたけどね。うん、まあそれは難癖に近いな。以上。
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