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2025年06月26日21:10

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アニメ話・中善寺先生/ジークアクス/アポカリプスホテル

●中善寺先生物怪講義録・最終話。先生からの「課題」と、学校十三階段の謎。それに関与しちゃってるカンナさんがなんかいつもと違うモードにあるんだが、まあ、この人の場合あからさまに妙なことにはならんだろうなというある種の信頼はあるんすよね。つーか敦子さんも含めてそのハイライト無し目はただのギャグだ。

課題の要諦は旧校舎から余人を寄せ付けないようにするというもので、その為にカンナさんが知己の協力を得て怪談話をでっち上げる。至って他愛ないギミックなのだが、虚構を虚構として現実の中に組み込むという働きかけは本編に通ずるものがあるな。これで一区切り、今後も心霊探偵という虚構というかペルソナとともに生きていく…そんなカンナさんのラストが、街を歩いてて「…カレーの匂い…」というシーンなのはいいなと思った。彼女の飾らない、そして外向きな性格がよう出てる。

●総評。戦後期を舞台に京極堂の教師時代とその教え子・心霊探偵カンナさんにまつわる軽ミステリ。あまり陰惨で深刻にはならず、あくまで日々の中にあるちょっとした事件(まあ中にはシャレんならん犯罪もあったりはするが)が題目で、そういう些細な出来事にも人とその認識や経歴が絡むと一つのミステリになる…というアプローチはクレバー。

こういうスライスオブライフミステリは嫌いじゃないんだけど、いかんせん作品規模としてのバジェットがなかなにささやかで、ちょっと安っぽく見えちゃってんのが残念。そうねえ…この作品のミステリと裏表のもう一つ重要な項目が「キャラ物語」であり、その辺はかなり如実に予算のあおりを受けちゃうんだよね。得た枠内の中でスタッフはできる限りの最善を尽くしたとは思うのだが、まあ限界はある。そこはもう、しょうがねェとこだなーとは思った。

まあ手軽に見られる良作品だったとは思います。…志水アキと京極夏彦が演技者として出張ってくるの、これはちょっと嬉しかったのは否めません。志水アキのお声って初めて聞いたんじゃなかろか。あと全体的に年季の入った演技派声優で揃えてんのは言葉から立ってる話だしそれは判るが、体育教師に屋良有作というムチャな大御所キャスティングは未だに「なんで…?」って思ってます。…なんで?

●機動戦士ガンダムジークアクス・最終話。だらだら書く。

・イオマグヌッソはデカブツラスボス舞台としていい感じの禍々しさでいいな。

・例の白いガンダムは、このアニメの初っ端からいくとデザインを我々にしっかりと刷り込んだ上でのアレってことで、非常に違和感を覚えるたたずまいになってんのが面白い。スで見たらただのガンダムなのにね。あとこの、ご本家箱型ブルマでドタバタと動かすの大変だったろうなと思った。

・向こうの世界の池田秀一・潘恵子はライブラリかと思ったら新録臭いな! 池田さん割と声にトシが出てきてた記憶があったが、この芝居に関しては全く違和感がない。逆に潘さんの方がちょっと年輪を感じさせてきた。いずれにしてもスゲエんですが。

・グフ・ヅダ(!)・ビグロ・ビグザム・ガルバルディαときて最後の何だ? まあガンダム世界はとっくに俺の知覚世界を遥かに超えてるしあんなMSもどっかで出てたんだろうな…と思ったらいくとデザインのサザビーでした。知らんわあ! あとトニたけバースのシャア専用ザクレロとボールはありませんでした。

・シャアがキシリアを討つシーンは本家の(文字通りの)スケールアップ版で面白い。あと「あの世の相方」がギレンになってたってことは、ガルマ生きてんだろな。

・マチュ/ニャアン/シュウジ側のクライマックスはガンダムのハイパー化(質量のある)か。逆説的だけど、この絶対的な脅威性のお陰で、物語的に「ああ、こいつは負けるな」という道が付いちゃうのちょっと面白い。あと超巨大なハイパーガンダムの腕の上をジークアクスが走るシーン、はるか彼方にガンダムの手が小さく見える絵で感心しつつ笑っちゃった。スケール的にそう見えるか。

・ハイパー化ガンダムVSエヴァ的暴走ジークアクス、というキャッチーな絵をお出ししてきたとこでこの辺の構造が決まったってとこでしょうかね。全てを見通し中心にいる存在の声として、古谷徹は妥当なとこだろうな。

・エピローグ的にジオンの政治社会の流れを見せるとこ、まずズムシティの公王庁舎を出してくることで要らん説明をナシとするのは便利だなあ。リメイクモノの悩みどころではありますがね。担ぎだされたセイラさんは幸せか否か…あとそれ見てるシャリアご一統はあれ、ジオニック社の屋上かしら。

・この世界のララァんとこに白いスーツで現れる白馬の王子・シャア。それ見て頬に手ェ当てて泣いちゃうララァが千両で、まあこの感情みられただけでハッピーエンドを成してると言っていいだろうな。

・ポメラニアンズはゾック手に入れてる…。宇宙で使うの? 

●総評。全体通してみると、庵野・鶴巻よりも榎戸洋司のテイストを色濃く感じたなあ。具体的にはスタドラを思い出す。若者の言明と大人の理屈の齟齬や、運命にぶん回される特異点とか、最後は情熱が勝敗を分ける青臭さとか。ノリというか勢いで大勢の決着をつけちゃうんだけど、そのノリを形作るために周到に脚本の道をつける、その緻密さは感じられる。

いかんせん1クール(の2/3くらい)という尺なので、確かに主人公たちのキャラクタの掘り下げはちと足りないし、必要経路を最短距離で走ってる感覚は否めないけどね。上記の緻密さ、周到さのお陰で余計に気ぜわしい雰囲気が残るのもある。

でもま、若くて無鉄砲で走り出したいキャラの軌跡としては、そういうすっとんでいく…*ahem* 飛び出していけ宇宙の彼方、というテンポも効果的だったんじゃないかなという気はした。しんねりむっつりやったとこでしょうがない、このくらいツメるくらいが楽しい、ってのも確かにありそう。

あとシュウちゃんがちっとも判んないという感想ちらほら見ますけど、性別反対にしたらようあるタイプじゃんアイツ。はかなげで謎めいた線の細いお嬢さんが異世界から落っこちてきて、思わせぶりなこと言うて主人公も敵さんもなんか言葉聞いちゃうみたいなヤツ。アレですよ。そういう立ち位置で最後にマチュのチューでおたおたしちゃうのがかわいいんじゃないですか。知らんけど。いやわりと知ってるけど。

あとはまあ、メカ祭りですわな。こればっかりはもう、毎週ビックリドッキリMSやら出てきて暴れてくれてありがたい。下世話だろうが下品だろうが、ロボアニメに求めるものァそりゃロボにメカにバトルよ。限られた尺の中で大いに暴れさせてくれて楽しかったっすわ。…ハンブラビなあ。ロボアニメによくあるスポンサーからの登場数ノルマで無理やり出されちゃう、そういうとこまで再現せんでも…とは思いました。エエデザインだけに活躍が見たかった。

重要なことを一つ、このアニメのお陰で一年戦争を舞台にしたネタの奥行きが広がったことは特筆しときたい。今迄でもサンボルとかのパラレルはあったけど、地上波のアニメで大手を振ってマルチバースのトッカカリを呈示したってのはデカいかもしれない。とりあえずヅダに乗ったシャアの物語は見てみたい。上手くやれ。

てことで、毎週大金かけてバカやってくれてとても楽しかったです。この世界での再展開とかあればゼヒ追っかけて行きたいくらいには気に入った。ジークアクス風味のボール見てみたかった。あとアッシマーとかギャプランとか。以上。

●アポカリプスホテル・最終話。最終回らしくやっと人類の帰還…ではあるが、彼女・イオリさんは地球への調査員。そして地球人類の帰還を素直に喜べないヤチヨさんは、大気圏突入時に続いて二度目のアイデンティティ・クライシスを迎えちゃうワケだ。

一方のイオリ調査員。地球環境は回復したが、人類の方が変容してしまった…ってのはいいSFではある。それを対等な関係性として前向きに解題してくれるポン子さんは、本当にヤチヨさんのパートナーになってたんだなあ…という感慨もある。

そして、最後にイオリさんは、実に感動的なシーケンスでヤチヨさんにオーナーと同じ言葉を残して去る。「すぐに帰ってくる」…と。それは…つまり…もう「呪」なんだよねヤチヨさんにとって。すぐっていつだよ人類のばかやろう! と叫び、それが最後のイースターエッグ「口笛」をアンロック。誰もいない砂浜で、ヤチヨさんは一つ下っ手くそな口笛を吹き、それで終劇。

…すっげえなあ。エモーションもコメディも、ドライな皮肉さもぜんぶ盛りの完璧な終わり方じゃん。ヤチヨさんのツッコミの「いやちょっとなにわろてんねん!」があまりにも見事だったけど、白砂沙帆さん和歌山出身か…。なるほどお。

Cパートのエピローグ、ノージュージャーマさんが居るのはちょっと嬉しい。タヌキ星人はぽんぽこ増えているようで、もう事実上彼らが地球人と言っていいんじゃないかなあ。

●総評。竹本泉キャラデザでポストアポカリプス世界のロボホテルモノ、そしてあのティーザー動画。なるほどこれは興味深い作品になりそうだ、と思った当時の俺の予測は当たりましたか? …まさかこんな素っ頓狂な名作アニメになるとは予測できなかった。できるかあ!

いや本当に、こういう交通事故みたいな珠玉の作品がポップしてくるからアニメ見るの続けてるとこはある。サイゲが関わるアニメは今までの経歴からも警戒してはいたが、ここまでとはね。オリジナルなりゃこその先の予測ができないワクワク感にばっちりと答える練り込まれたすっとこどっこいな内容に、最後まで参りっぱなしだった。素晴らしい。

とりあえず、主役声優と監督と背景美術は覚えておこう。なんかあった時に「ああ、アポカリプスホテルのあいつか…」と思えるようにはしておこうと思った。

今後もこういう作品がコンスタントの出ておいでになりますように。あと竹本泉のアニメもできたら出てきますようにと願っておこう。あと何だね…この何でもアリてんこ盛りの枠構造なら、オーナーがフツーに超生命体なりメトセラ化なりデータ化なりで生きてていけしゃあしゃあと地球に戻ってきてもおかしないよな。そういう二期も見たい気がするし、ここで終わった方が完璧な気もするし。うん、劇場版やるか。うん。
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