本冊は全編妖怪や魔物/魔界が絡む話で占められていた。鎌倉の魅力だ。
人に害をなす者もいる、人に寄り添う者もいる。そして、冷静に人の希望を淡々と叶える者もいる。
また、人間でも魔界相手に商売をしたりと繋がりを持った人もいたりする。魔界と人間界は深い縁で繋がっているのだ。
『七福神到来』
遺言を頼りに宝物をみつけたら、「これで嘘の吐き納め」と書いた紙片が出てきた、と云う噺家の逸話を思い出すな。
隠された秘宝なんてそんなもんだな。しかしこのからくりは文化遺産の価値あるな。
『狭き門』
ろりこんの一色正和。
猫野タマコとの因縁。タマコの一途な思いは実ったけど、それを求めていたのは人の方だったんだな。鎌倉なら、そんな事があるかも知れない。
『百魔』
鎌倉の町は魔界と交わる土地、色々な怪奇が巻き起こる。亜紀子のスクール水着も、そんな怪奇の一つか?
雪男の正体は、そう云う事だ。
『謎の秘密箱』
箱根はまた魔界の別の入口なのか? 寄せ木細工の秘密箱は不思議を招く。
名工の細工は人を謀る。摩訶不思議な現象を引き起こす。長命で霊性を帯びた亀がそれに関われば、妙な事になるな。
『インフルエンザ』
鎌倉では流感すら魔界と関わる。魔界族用の薬は危ないな。
でも、そんな町だから宅間先生の様な元人間の魔族も存在できる。魔界も人を害する存在ではなく共存する世界なんだな。
『獣医師毒殺事件』
人間界でも、魔界相手に商売が成り立つのが鎌倉の町だな。手違いで不幸な事件も起こってしまうけど、共存している町。
人の思惑が絡むと複雑な事態になってしまうな。
そうか、被害者の奥さんはそう云う事情であったか。
『刺客』
血腥い歴史を抱える鎌倉には、禍々しい存在もある。
しかし、香炉の刺客のビジネスライクな態度が、武家社会をしっかりと表わしているな。因縁は未来に繋がって行く。
『夢遊飛行の女』
日本の宇宙事業を支える秘術者は忙しい。
しかし人間でも魔物寄りの奇病を抱えた人がいる。しかも、幽体離脱だと思ったら轆轤っ首だとは。縁は奇なもの味なもの。
そう云えば殺人の動機が示されてないな。
『モンブラン149』
愛用品と云うのは持ち主が亡くなって怨念を宿してしまう。付喪神になる。
運悪く巡り合ってしまうと不幸を招くこともある。亜紀子の愛情があっても、不運は免れ得なかった。手にする道具は大切に扱いたいものだ。
『ローレライの魔女』
奇怪な殺人事件の陰に、優しい妖怪の働きがあった。亜紀子のやきもちも爆裂した。
身近な人を大事に思うからこそ、殺人に手を染めてしまう人もいるのだな。
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