非SFの小説が二冊も入っている。写真集は他にも積読に入ってる。SFは、多方面に如何にもな作品をこなした。
2023年10月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2638ページ
ナイス数:28ナイス
https://bookmeter.com/users/1615/summary/monthly/2023/10
■方形の円 偽説・都市生成論 (創元SF文庫) [Kindke]
題名が素敵だ。逆説的で感覚的理解を拒んでいる。論理的にこそ理解出来る。そして「偽説」であることがSF的思考に拠る奔放な幻想である。
都市の発展と崩壊を描いたSF掌編集。
ルーマニアの社会状況が下地にある事が語られるが、そんな歴史でも透徹した俯瞰的視点は縛られることが無い。
都市と建築物が人間との関係を疎かにする場面もあるが、都市は都市として存立するのが文明だ。
無人の古代建築物の廃墟にも歴史はあり、人が造った事実がある。かと思うと、そうでもない世界であるから侮れない。
酉島伝法の解説がいい。
読了日:10月30日 著者:ギョルゲ・ササルマン
https://bookmeter.com/books/21658708
■リカバリー・カバヒコ [Kindke]
カバヒコはただのアニマルライドで、何の御利益もないんだけどな。信じているわけではないが、皆がカバヒコの効能を口にする。
カバヒコのガンを賭けた事で、自分の悩みに人は向き合う。体の不調が先か、気持ちが不調を呼ぶのか。人との関わり方を見つめ直すことで、自分自身で緩解への道を見つけるのだ。
読了日:10月25日 著者:青山 美智子
https://bookmeter.com/books/21603709
■歴史は不運の繰り返し セント・メアリー歴史学研究所報告 (ハヤカワ文庫SF) [Kindke]
何はともあれ時間SFとしてより、組織論的な問題に主眼が置かれているが、それなりに面白かった。
タイムパトロールはどうしたと思ったら、意外な形で出て来る。
未来からの来訪者もしっかり干渉してきて、タイムパラドックスはどうなんだ? と云う点は敢えて素通りしている。
過去を改変せずに過去の遺物を得るためにはどうするかと云うところで、トンデモ理論が炸裂する。
続きが訳出されるのが楽しみだ。
活劇あり陰謀あり人間関係のあつれきあり、ラブロマンもあり、青姦で中出しもあり!
読了日:10月23日 著者:ジョディ テイラー
https://bookmeter.com/books/16709461
■ドゥルガーの島 [Kindke]
学術的な探求は途中から霧消し、伝奇ロマン的神秘の追求も雲散し、何が主題なのかわからない小説だった。何だか最初の息巻いた雰囲気からすると尻すぼみになっていく気がする。
古代文明の遺跡の事を書きたいのか、神秘的な島の巫術を書きたいのか、火山災害を書きたいのか、イスラム批判を書きたいのか、焦点がボケてもいる。
読了日:10月17日 著者:篠田節子
https://bookmeter.com/books/21426748
■【デジタル限定】平川結月写真集「リタさんの素顔」 週プレ PHOTO BOOK [Kindke]
ゴッカンの王リタ・カニスカは性別不明の重厚な服装、右目を紙で隠し、顔の下半分を覆い隠している冷徹な裁判官。寡黙でもっふんの事には我を忘れるし、(バンダイのカタログによると)コミュ障らしい。しかし、その中身はしなやかな肢体の笑顔が素敵なお嬢さんなのだ。リタとのギャップが良い。
読了日:10月14日 著者:平川結月
https://bookmeter.com/books/21168190
■地球の中心までトンネルを掘る (創元推理文庫) [Kindke]
SF的なネタもあるけど、人と人の関係や、社会との食い違いの描写に重きを置いた短編集。何とも珍妙と云うか斜め上を行く職業や環境にいる人たちが、「何か違う」と意識しなが大きな流れには逆らわず、淀んだり渦を作ったりしている。
穿った見方をすれば、この背景の世界は幾分未来で、現在とは違う社会システムなじゃないかと勝手な想像を膨らませる事が出来る作品もある。兎に角社会の奔流から外れた流れに乗った落葉のような人々の物語り群だ。
読了日:10月11日 著者:ケヴィン・ウィルソン
https://bookmeter.com/books/21459634
■WALL (角川文庫) [Kindke]
SF的な現象を用いて、社会や、殊に個人の思いに迫った恐慌小説。SF小説であったなら、そこんところをもっと詳細にトンデモ理論で語っただろうところは惜しいが、対比的な立場の人物を同じ思いに持って行ったようにも思う。実際にココ数十年の社会に起こった事柄を汲み上げて、問題点と好転に至る道を示している。雪子がまた研究者に戻る事を期待する。
読了日:10月07日 著者:周木 律
https://bookmeter.com/books/21292668
■ネットワーク・エフェクト マーダーボット・ダイアリー (創元SF文庫) [Kindke]
凄く面白かった。
有機組織と機械で構成されたマーダーボットは人見知りで内省的で自己評価が低いのだが、統制モジュールを無効化する事に拠って自由を得た。自由を得た代りに様々な困難を自分で乗り越える事になる。
様々な人やボットなどAIと出会い、少しずつ内面を変えてい行く。そして、自分が枷す自己統制以外からは自由になった。
友人も出来、ずっと付合う事になるだろう相棒と再会し、大いなる未来が弊機は待っている。
読了日:10月04日 著者:マーサ・ウェルズ
https://bookmeter.com/books/18726937
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