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2019年05月12日17:15

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目線とライン取り

昔からライダー向けの雑誌等で、峠やサーキットでは目線が大事とよく書いてあります。
人は見ている方向に行くので、コーナーの入り口ではクリッピングを見て、クリッピング以降では出口のアウト側を見るべきとかいう考えです。

はたして、この考え方は正しいのでしょうか?
結論から言うと、初心者向けで、それ以上のレベルの人には、あまり正しいとはいえない考えだと思います。

私も16歳から18歳ぐらいまでは、素直にこの考え方を信じで、このようにバイクを運転していました。
18歳から4輪を乗るようになって、スキーをするようになって、この考えは間違ってると思い変えました。
免停とかの講習で、ライダーとドライバーの視線は違うというのをビデオで見た事もきっかけでした。

ライダーとドライバーの視線は、なぜ違うのでしょうか?
それは、バイクは転倒しやすい乗り物なので、ライダーは道路の穴とか落下物に対しての恐怖心があるので、下の方を向いている事が多いからです。
一方ドライバーは、穴や落下物を踏んでも転倒する事はないので、それより危険な、飛び出しや、周囲の交通の流れ全体を観察するようにしています。
ベテランと初心者の視線の違いというビデオも見た事ありますが、ベテランのほうが視野が広く、危険な状況を発見するのが早いというデーターがあります。

スキーでは霧でゲレンデのコブ等の状況が、まったく視認できない事はめずらしくありません。
スキーの上級者やモーグルの選手は、デコボコな急斜面を、すごいスピードで直線的に降りて行ってしまいます。
彼らは、行き先の一点を見るのではなく、全体をラインでイメージしていて、視認性が悪くても体で感じで滑っています。

ライダーも、1点を見てそこに向かうのではなく、ベテランドライバーやスキーの上級者のように、全体を見て、安全なラインの選択肢を複数持って運転すべきです。
私の場合、2輪でも4輪でも、見ているところは変わりません。
なるべく、だいぶ先を含めた周囲の交通状況全体を見るようにしています。(特に注意して見るべきポイントはあります)
峠やサーキットでは、クリッピングや出口の一点をよく見るような事はなく、やはり全体を見て、状況に応じたラインの選択を、いつも複数持っています。
その為、コーナーの途中で何かあったり、他車が変な動きをしても、すぐにラインを変えられますし、遅いバイクや車をスムーズに抜く事ができます。タイヤ1本分もずれずに正確なラインをトレース出来ます。

クリッピングや出口を見ていないと、ラインがふくらんでしまうような人は、ラインのイメージが描けていないのに加えて、体に無駄な力が入っているのだと思います。
バイクや車のコーナーリングに、直接目線は関係ないです。
荷重とステアリングに、バイクの場合は+してバンク角で曲がるものです。
曲がる技術がしっかりしている人は、コーナーの出口をしっかり見ていなくても、曲がり具合を自在にコントロールできます。ラインが乱れる事は常にありません。
上手い人は曲がる方法を色々知っていて臨機応変に使っていますが、荷重移動・ステアリング・バンクの中で、曲がるのに最も重要なのはステアリングの使い方です。無駄な力が入ってしまう人は、特にステアリングがちゃんと使えていないので、バイクが余り曲がらない事があるのです。
無駄な力を入れず荷重移動とバンクも含めて、ちゃんとバイクを曲げる操作をしていれば、目線は余り関係ないです。
コーナーの出口ばかり見てるのは、ショートカットラインになる原因です。自分の中でイメージした安全で速いラインを、完璧にトレース出来るようにならないといけません。

私は中学生の自転車から、バイクでは高校1年から35年間峠を走っていますが、多くのライダーのラインを見て、いつも危ないなと思っています。
サーキットと峠では、同じラインで走るべきではないです。
よくアウト・イン・アウトと言いますが、これはサーキットの走り方で、峠では入口のアウトは良いですが、クリッピングではインに出口ではアウトに安全マージンを残すべきです。
この安全マージンをとっても速さは変わりません。ラインに余裕がある分、タイヤのグリップを、より上のレベルで使う事ができるからです。

よく見るのが右コーナーでセンターラインギリギリを走っているバイク。
タイヤはセンターラインの左側ですが、体は完全に右側に出ている。
見通しの良いところでは問題ないですが、低中速コーナーでは、飛ばしてくる対向車がセンターラインを越えて走ってきて、避ける時間がほとんどない事があります。
特にセンターラインのないような細い道では、左側を走っていても、4輪車は大きく中心から右側にはみ出してくる事がめずらしくありません。
サーキットで入るべきではない内側や外側のゼブラを踏んで転倒するライダーもいます。
左コーナーでも、クリッピングで左ギリギリを走っているバイクをよく見ます。
クリッピングに歩行者や逆走自転車がいる事があり、危険なラインです。ゴム製のポールやガードレールに接触するライダーも時々います。
こうなってしまうのは、目線が出口ばかり見ているので、安全なラインをイメージ出来てない事と、自由自在にラインを変えるスキルを持ってない事が理由です。

峠ではアウト・イン・アウトではなく、
タイヤの位置で、アウト・センター・センターを基本として走るのが良いです。
クリッピングではタイヤの位置がセンターでも体は内側に入っているので、アウト・イン・アウトっぽく見えます。
出口でも余裕があるので安全です。クリッピングを過ぎてから100%安全と判断した時だけ、出口のアウトを使います。基本は、出口はセンターにして安全マージンをしっかり作ります。
右コーナー出口の外側に、砂、泥、落葉、コケがある事はめずらしくありません。

ツーリング中とかで峠での速度が遅い時に、いろいろなラインを試してみると良いです。
私はハイスピードで走らない時は、
センター・センター・センターや(轍に注意)、
常に右半分で走る事や、常に左半分で走る事などをしています。(イン・イン・インやアウト・アウト・アウトになります。)
そうする事により、臨機応変にラインの変更が出来るスキルが身に着きやすいと思います。
常に、アウト・イン・アウトで走っている人は、コーナー途中でラインの変更をする事や、コーナーで他車を追い越すのが下手な事が多いです。

目線は、常に全体を俯瞰的に見て、1点ではなくラインで見るのが良いですが、コーナーでは怖くて出来ないという人は、
常に臨機応変にライン変更出来るように意識して練習する事をお勧めします。
たぶん、そういう人は、コーナー途中でブレーキにより減速したり、途中でより深くバンクさせたり、ハンドルを切り増したり、アウト側に避けたりする事も苦手だと思います。
よくコーナー途中でブレーキをかけるべきではないとか書いてあったりしますが、そんな事はないです。コーナー途中でブレーキで減速できるのと、出来ないとでは安全面で大違いです。出来たほうが絶対に良いです。
ガツンとかけないで、リア・フロントという順でソフトにかけ増していけば、簡単にはロックやスリップダウンしません。自分が思っているよりタイヤのグリップの限界は上にあります。
急な動作はタイヤのグリップの限界を低くするので避けるべきです。丁寧な操作をするクセをつけましょう。バイクや車の運転に、気合はいらないです。

コーナー途中で、より深くバンクさせたり、ハンドルを切り増したり、外側に逃げたりする事は、
セルフステアよりも、荷重移動とステアリング主導でバランスをとることで迅速にスムーズに出来ます。
4輪の場合は、いつでもアクセルワークとステリング操作で進行方向を変えられる状態でコーナーリングすべきです。アンダーステアで走らない事が鉄則です。

目線は一点を見ずに俯瞰的に見たほうが良いと言いましたが、ジムカーナの回転のような超低速で回る必要がある時やUターンやヘアピンコーナーは例外で、進行方向を振り返るように見ると、重心が内側に入り曲がりやすくなるので、やったほうが良いです。


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