今はなき2ちゃんねるに、「めぞん一刻を一話ずつ振り返るスレ」というものがあった。私は一度も発言しなかったが、アニメではなく、高橋留美子の原作漫画を一話ずつ克明に振り返っていく内容だった。
コミックス最終巻の発売後もしばらく続き、何巡かしていたと思う。たぶん三巡目より後だったろうか、だんだん、あらし的発言ばかりが目立つようになって、ついには空中分解した、と記憶している。
それにしても、あれが一巡、二巡とかなり真剣に続いていたことには、今でも驚く。ひとつの作品をあそこまで丁寧に読み返し、語り続ける場が、あの時代にはたしかにあった。
2ちゃんねる全盛期には、接続まわりのシステム障害に対して、対策スレッドの住人たちが実質的にパッチや修正コードのようなものを作って収めた、という武勇伝もあった。少なくとも、リテラシーも技能も本物の人がかなりいた時代ではあったのだろう。
私自身は、パソコン通信nifty serveのフォーラムで、シスオペ(管理人)が鮮やかに裁定を下していた記憶の方が強い。けれど、パソコン通信からインターネット初期にかけて、niftyや2ちゃんねるが、真剣で真面目な議論の場をある種たしかに提供していた、という記憶は残しておきたい。
もちろん、その時代からすでに、「あらし」という自己顕示欲や承認欲求の塊のような存在もいたのだが。
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