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2025年08月13日19:34

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雑文・今年のお盆

●実家に帰省したら「お前いいタイミングなので久々墓参りに付き合え」と父が言うのでついて行く。大概田舎である実家から更に山奥に車で何十分、所謂限界集落のような谷にへばりつくように建っている古民家、引っ越し前の我が旧実家である。私と両親、父の弟、つまり叔父夫婦の5人で朝からそこに集合する。

実は数日前にもう一人の叔父、父の末弟が亡くなっている。ここしばらくこの古民家の主はこの叔父一人であった。中に入ると掃除はされているが器物が片付けられているとは言えず、亡くなった叔父の体力や気力の衰えを感じさせる様相ではある。

寝室として使っていた離れの部屋に固定電話があり、留守電5件と表示されている。再生してみるといちばん古い音声は数か月前で、叔父の義姉(私の母だ)からの最近体の調子はどうかという録音。その他はどれも例の合成音声のスパム電話。「NTTからのお知らせです…」云々のセリフがこれ以上ないくらい空虚に響く。一応消さずに残しておく。

墓は古民家の裏の山を入ってすぐの所にある。狭い敷地の落ち葉を掃き墓石を洗い線香を焚く。周囲はいかにも日本の山地といった植生だが、ただ墓のすぐ横に数本大きなシュロが生えているのに気付く。別に南国でも何でもないこの林にはそぐわない植物で、勝手に生え育ったとも思えず父に聞くと「あれはお前のひい爺さんの頃に植えたヤツであれ使って縄を作っていた」と。そういえば記憶の遡れるギリギリの辺りの昔、この旧実家の前の倉庫に縄を綯う機械があったのを思い出す。

その話でいろいろ思い出したようで、父母と叔父夫婦は昔話で談笑している。私の身内が私の知らない時代の話をしているのには、いつも少々の不思議さが在る。今私が見聞きし考えているこのこの状況となんら変わらない時間がそこにあったはずなのに、もう無い。それだけのことが妙に思える。まああまり考えても仕方がない。

墓参りを終えてから一旦実家(新)に戻り、帰省から戻ることにする。路線検索見ると本日この時間だとどうも電車の接続が悪く、ならばと家からちょっと行ったところのバス停を検索するといいタイミングで新幹線駅に行けそうなので久々にバスを使うことにする。バスって乗り方にいつもちょっと不安があるんだよな…と思ったが、このバス路線も交通系カードで何の苦も無く利用できるようになっていた。ありがたい…めったに使わないのにこのコンフォータブル、とてもありがたい。あまりにありがたかったので車内ポスターのQRコードからのアンケートに「ありがたいです」と書いた。

そういうお盆でした。
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