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2024年01月31日06:01

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「緑の夜」感想

 これは、所得隠し疑惑で当局に拘束されて行方不明となって以来、4年ぶりの映画主演となるファン・ビンビンが、「野球少女」のイ・ジュヨンと共演したサスペンス。

 韓国・仁川国際空港で保安検査員として働きながら、行方知れずの母を探す中国人、ジン・シャは、保安検査場で、緑色の髪の女を怪しいと見て調べようとする。検査場の上司は、「問題ない」と言ったものの、緑色の髪の女は渡航を取りやめる、と言って姿を消す――
 その日の帰宅途中、ジン・シャは緑色の髪の女に再会、成り行きで行動を共にした事から、保安検査の裏の闇社会に踏み込んで行く事になり……

 「355」に脇役として出演してはいたものの、これがファン・ビンビンの実質的な映画復帰作……姿を見ないうちに40を過ぎている筈だが、「アジアNo.1」と謳われた美貌は相変わらずで、抑圧され傷つき疲れた表情を見せているのが彼女の現状とも重なって、凄艶とさえ言える容貌を見せる。
 映画は、そんな彼女が、本作でもエキセントリックな存在感を放つイ・ジュヨンと組んで見せる、世代や国籍を超えたシスター・フッドものとなっている。
 
 物語のテーマとなるのは、男支配の抑圧に耐えかね反抗する女性たち、と言うもので、映画中には濃厚なレズビアンシーンもあるので、これはてっきり韓国映画だろう、と思っていたら、本作は香港映画……と言う事は中国映画、と言う事で、これを女性監督が撮影している辺りも含め、かなり挑戦的なものだと言えるのではないだろうか――ただ、舞台を韓国とし、警察や空港係員の汚職を、韓国だから、と言い訳して描かざるを得なかったのは、正に中国映画故の事か……
 そして、彼女たちが認められないのが、男に「許してやる」と言われる事――女であるが為に、その全てが男の思うまま、と言う現実に抗うふたりの終末が、ああなるのは仕方ない……特に、女性の地位が低いアジアにおいては……と言うのは理解出来るし、女性であるハン・シュハイ監督自身、そんな現実を痛感しているからだろう。
 それにしても、「どうせ散るなら花火の如く。あの世からの喝采が聞こえて来る」と言う、まるで任侠もののような終劇を、女性監督が女性主人公にして描くとは……
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