それでも、まだまだ解明されない事案がいっぱいあって、モヤモヤする。作者の
イジワル! でも、作家のイジワルは
サービス精神なのだ。
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刑期が終了して二カ月ほど、状況は改善されない。それどころか西部管理センターが建物ごと消失してしまった。まったく救いの無い状況。
世間からすれば死んだも同然の状況の中、一筋の光明が。
高塚菜都美、中原彩奈の死去に拠ってか現われた希望。克則の渇望が生んだアニマであろうか? いや、そうではなさそうだ。
心の中に響く声、だがそれはある具体性を持っている。克則の内心の叫びも感じ取ってくれている存在。
同級生でホームレスに落魄れている荒戸からはもののけ扱いされるが、存在を感じ取ってくれている。そこに希望はないのか?
荒戸のお陰で、食糧にありつく事も出来た。センターが無くなった今、食糧は重大な問題だ。
釣糸に囚われたカモメを救う事は出来た。リングは干渉しないパターンである事が確実になった。
そして、釣鉤と釣糸を得て、食糧を確保する方法も見えた。命を繋ぐ事が事態を解明する事だ。少しずつ希望が開ける。
「ながら、自分が他の生物の生命を奪うことによって生き延びるのだと実感していた。」
「釣りは克則にとっての貴重な娯楽になっていた。」
↑ 一種の達観だろうか。刑に服した効果なのか。
克則を見る事が出来る少女と出会う。しかし彼女は眼科へと連れていかれる。
この場合はメンタルな問題じゃないんだろうか? と思うんだが。イズミと云う少女は、克則以外にも他の人が見えない物が見える様だ。
正月がやって来た。イズミの様に自分を見る事が出来る存在を求めて初詣で賑わう神社へと向かう。
望む人物はいなかったが、そこで社会の動きを知る。絶望的な気分で、ルーティンワークのために河原へ行く。
河原で石を置く作業をした時、高塚菜都美の声を聴く。暫く声を聴かず存在を疑っていたが、やはり実在するのだろうか。
菜都美とは声だけでなく想念を交わす事が出来る様だ。克則の事情も知れてしまう。
そして、菜都美の姿を見る。
菜都美に心を奪われる。
そして自宅に帰りついた時、菜都美の悲痛な叫びを聞く。何かが起きたらしい。
伝わった想念から菜都美の自宅を推測し足を運ぶ。しかし菜都美はいなかった。どうやら重大な事態だと云う事はわかる。
菜都美の送って来た想念は過去の回想で、実は年老いて臥せっているのではないのか?
しかし、そうではない事が菜都美の家に行ってみてわかった。
そして再度自宅に戻ると、捨てられた新聞から、神社で聞いた事件との関連を知る。
断片的な情報から妄想ともいえる推測が広がる。果して起こっている事件は消失刑と関係あるのか? 克則は、この先どう行動する?
菜都美と実際に出会う事、それを使命と感じる。
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