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2016年11月17日08:12

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映画『 ジャック・リーチャー NEVER GO BACK 』


待に期待を膨らませていた、トム・クルーズ最新作『 ジャック・リーチャー NEVER GO BACK 』を観て来た。勝手に期待をしていただけにハードルが上がり過ぎたことは確かにあるが、かなり拍子抜けしてしまった。謎の多いジャック・リーチャーの魅力を端的に表現した劇場版予告編は出来も良く、まさか、肝心の本編が「 普通のレベルのアクション映画 」に仕上がっているとは意外だった。

 冷静に考えれば、前作『 アウトロー 』が私にとって大傑作だったからこそ、最新作『 ジャック・リーチャー NEVER GO BACK 』を楽しみにしていたのだ。『 アウトロー 』は正体不明の主人公ジャック・リーチャーが見せる推理の冴え、射撃に対する深い造詣、カット割りで逃げない正統的なアクションシーン、どっしり落ち着いた物語の展開など、どれをとっても見事なハードボイルドだった。しかし、最新作『 ジャック・リーチャー NEVER GO BACK 』は軍組織を巻き込んだ黒い巨大な陰謀がテーマになっていながら、前作のクオリティーには遠く及ばない。物語の展開は過剰に急ぎ足なのに、事件を追うリーチャーの回転の速さ、鋭さがまるで感じられず、バディーとなった憲兵隊女性士官(ターナー少佐)の方が彼をリードしている印象さえ受ける。アクションシーンの描写も前作のスタイルを変え、短いカット繋ぎとブレでスピード感を出す「 昨今流行りの演出、流行りの編集技法 」がとられていた。同じキャラを同じキャストが演じて、これほど作品の雰囲気が変わるとすれば、答えはひとつしかない。

 制作スタッフが変わったのだ。

 監督が替わったのは知っていたが、調べてみれば、なんと脚本、撮影、編集まで替わっていた。スタッフ総入れ替えの理由は知る由もない。しかし、前作と比較すれば、この交代劇が「 吉 」と出なかったことは明らかだ。同じ原作、同じ主演の映画なのに主要スタッフが替わるとここまで異質な映像になることを今更ながら痛感した。格闘描写もまるで違っており、格闘指導のファイティング・コーディネーターも変わったと考えるのが妥当だろう(エンドロールを追ったが、確認できず)。つまり、前作『 アウトロー 』を私が評価した要素のほぼ全てを、『 ジャック・リーチャー NEVER GO BACK 』は捨て去ってしまったということだ。普通のアクション映画としてはそこそこ面白いが、私が観たかったのはこのレベルのジャック・リーチャーではない。シリーズを続けるのなら、前作『 アウトロー 』のハードボイルド路線に変更してほしいものだ。

 それでも、ボーン三部作と最新作『 ジェイソン・ボ−ン 』の許し難い落差に比べれば、『 ジャック・リーチャー・・・ 』の方がはるかに面白い。

日記『 アウトロー 』
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