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社会人ディベートCafe☆コミュの【12/12活動報告】参加者による試合報告

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お久しぶりです、副管理人の木村です。
12/12に池袋で開催したディベートの結果報告をいたします。

論題は以下の通りです。
「株式会社楽天は英語を社内公用語化にするべきである」
ルールやフォーマットは従来の通りです。

肯定側:キズナ氏の知人2人チーム
否定側:ゆーーーーーさん(立論&終論)、キズナさん(質疑&反論)
ジャッジ :木村(1名)
※ジャッジより…議論の内容をやや編集しました。
構成をディベートのフォーマットに合わせて書きなおしましたので
ご了承願います。


【肯定側立論】

主張:楽天は英語を社内公用語にして、グローバル市場に進出するべきである。
理由:人口低下による日本市場の低迷(shrink)状態になる故

プラン(論題の具体案)
1、2012年までに株式会社楽天は英語を公用語にする
2、対象者は正社員のみで契約社員は対象外である
3、TOEICの点数は700点を義務付ける
  ⇒2014年までにそれに満たないのものは辞めてもらう。
4、株式会社ベルリッツと提携をして、英語の学習する場を設ける

1 現状分析

楽天は、10年後に自社の売上の国際比率を70%にしようとしている。
しかしながら、現在の市場は国内市場の方がウェイトが高い。

2 解決性
従って英語を社内公用語にする事で下記3点のメリットが得られる。


メリット1 一般社員の英会話力は必然的にレベルアップする(効果)。
      英語を習得しなければならないプレッシャーがある為(要因)

メリット2 ボトムアップ型の学習体制が築ける(効果)
      今までは上の人がやっていたけど、現場の人間も取組む(要因)

メリット3 多国籍企業として強みを生かせる(効果)
      社内の外国人に日本語を教えるより効率よく業務が進む為(要因)
      いずれにせよ外国人とのやり取りはある(前提)

3 重要性×まとめ

グローバル市場で生き残るには会社が一丸となって英語に取り組む必要がある

   
【否定側立論】ゆーーーーー氏

主張:いきなりやるとリスクが高い
⇒換言:『ドラスティックな変化による損失』

デメリット1 時間的損失
1 固有性:現在は、日本語で社内の業務を進めていたが、
プラン後はいきなり英語になる。それも2012年までに

2 発生過程:2点程
?突然日本人に英語で業務をさせる事は支障があると考えるのが妥当
?社内の業務インフラ設備を全て英語に変えなければならない為、対応に困る

3 深刻性
顧客対応に支障が出たら大変


デメリット2 人材の流出 

1 固有性 職場のルールが変わる事によって、社員には大きな影響がある。
A:英語が出来ない人材⇒仕事ができなくなる(そもそも言語が変わるから)
B:英語が出来る人材  ⇒社内で英語が使える事が特別なスキルとみなされなくなり、特別な評価がされなくなる。

2 発生過程

社内では評価が落ちる一方で、
英語ができるようになるだけで社外の評価は上がる
(“労働市場”を“社内”と“社外”で分けた考え方)

給与(昇給ない事が前提)や待遇を考えたら、転職をする。

3 深刻性
人材の流出は深刻である


【否定側反論】 キズナ氏

1 vs主張に対して
 売上の海外比率を70%にする目的と英語公用語の関係がリンクしていない。
2 vs立論全体に対して
 定量的な分析と具体的な事例がない為、議論として成立していない。
3 vs比較
メリットが成立するよりデメリットが発生するほうが早いから


【肯定側反論】

・否定側反論に対しての反駁
 vs主張に対して…海外比率70%≠英語公用語
  確実ではないが、10年後に海外比率70%を目指す事が重要

・否定側立論に対しての反論
 ?vs 英語で業務ができない
   短期的な問題であり、プラン後はスキルアップをしている
 ?vs 人材の流出
   給与を成果型にすれば、人材の流出は避ける事が出来る


【否定側終論】 ゆーーーーー氏

1 否定側立論に反論
プランのtoeic700点はハードルが低すぎる。
海外国内問わず外国人と業務が出来るレベルではない。

2 否定側の人材流出には特に反駁がされていない為、
デメリット2は発生する可能性が高い

3 全体的なまとめ 
議論全体を見渡す限り、英語を公用語にする事で、
10年後に海外比率70%が達成できるという裏付けが全くない


【肯定側終論】

1 まとめ
重要なのは、10年後に海外市場に参加する事を会社一丸で目指す事である。
海外比率が10%でも高まればそれでよい!

2 TOEIC700点に関して
全員が無理して取る必要はない

3 DMの人材の流出について
?英語のスキルアップが出来て価値が高まる事はメリットである
?成果型の人事評価システムを導入すれば問題はない

【ジャッジの判定/講評】

?ジャッジ:1名
?判定結果:否定側
?講評  :
売上の海外比率70%達成の可能性vs損失(時間&人材)
でざっくばらんに比較をしました。

a)肯定側:売上海外比率70%について
結論:海外の売上比率は上がると思いました。
しかし、「海外比率70%≠英語の公用語」のまま議論が終った感じでした。
理由:正社員全員に教えなければ達成できない事でもない為

b)否定側:損失(時間&人材)
b-1時間   :短期的には確実に発生します。
b-2人材流出:長期的に発生する事と判断しました。

c)判定の結論
bのリスクを背負ってまで、英語公用語化を導入する必要は
ないと試合の中で判断して、否定側に投票しました。

<肯定側に対する意見>
a) 立論:グローバル化⇒海外の売上比率UP⇒その為の英語
内容は理解できました。しかし、betterよりmustが理想だなと思いました。
立論を聞いている限りでは、やった方がいいという程度で終始していました。

b) 反論×終論:反論の切り口は上手でした。

もうちょっと理由付けをしながら一つ一つの論点に踏み込んでもらいたかったです。

例1 給与や評価が原因なら人材の流出はない(主張)
英語が強くなって海外で売り上げが立つようになれば、それは自然と給与に反映される為(理由)

例2 仮に否定側のいうように海外比率70%は無理でも、プラン後の方が海外比率があがるなら論題は肯定されるべきである。
よって、否定側はプラン導入10年後は今より楽天の利益が低下すると説明する必要がある。

等と立論の内容を引っ張る形で纏める方法もありました。


<否定側に対する意見>

a)立論:事実的なロジックはきれいにまとまっていました。
プラン前後(英語導入before/after)の話は完璧です。

しかし、「深刻性」が弱った点がありました。

全体的な枠組みは、「顧客」と「人材」の損失は理解できました。


ここでもう一歩踏み込んで、
上記2点が楽天にとって致命的であるという主張です。
詳しくは、「前提条件」を参照してください

・顧客の損失=企業全体の信用が低下する
前提条件:顧客があっての企業

・人材の損失=コア業務を担う人材がいなくなったら深刻
前提条件:場合によっては、企業の運営が立ちゆかなくなる可能性がある


b)反論:ロジックの具体性や事例が抽象的という反論について

即興ディベートでやる以上、これは双方に言える事になります。
この反論を行う場合、下記2点の踏み込んだ説明が必要になります。
1、相手のロジックが完璧でない故に、立論が成立していない事を説明する作業(理由付けを含む)
2、少なくとも自分達の立論の方が具体的であると比較をする作業

これがないと、ジャッジとしては、「どっちもどっち」と判断します。
 

c)終論:
デメリットが残っている事を説明できたのが、勝因に繋がりまた。
反論自体は完璧でしたが、「TOEIC700点」は“否定側反論”の仕事でした。
(残念ながらカウントできませんでした)



<全体的に:>

肯定側/否定側共に双方ともスピーチ中に無口になる時間がなくて安心しました。

両者とも伝えたい事は明確に提示していたので、議論はかみ合っていました。
議論内容をフローシートには落としやすかったです。

上記のコメントはやや辛口に聞こえたらごめんなさい。

まだ、こちらの方でもディベートのインフラが整っていない事が多いと感じました。
この点は現時点の反省点であり、次回に向けて改善できるように取組んでいます。

改善内容としては、立論を作成するときに事前に下記2点のシートを導入します。
1、立論を作成するときの構成フォーマット
2、ジャッジが議論を見る時に意識をする箇所

以上、それでは次回もよろしくお願い致します。
















コメント(2)

今回は前回の10月と同じテーマを実施しました。
この2つを比較して面白いなと感じたのは、否定側の切り口の違いです。

【前回】
1)業務へ支障が出る
  業務が非効率になる ⇒ 生産性が低下する

2)人材流出
  優秀でも英語を覚えられない人がいる
  ⇒2014年までに英語が覚えられなければ解雇されてしまう

【今回】
1)業務へ支障が出る
  業務が非効率になる ⇒ 顧客に損失を与える可能性がある

2)人材流出
  英語を覚えた人材は社内では評価されない一方、社外での評価は上がる
  ⇒転職をする人が増える


テーマとしては同じ事を話しているのですが、踏み込む内容が違っていました。
その結果、その後の議論も大きく変わってきています。

こうしてみると、やはりディベートって面白いなと感じました。
遅くなりましたが先日はお疲れさまでした。
また、ディベートを実践しましょう♪
コメントありがとうございます。

踏み込む内容は議論が事実的側面から価値的側面になればなる程絶対に重要です。


事実的側面:「何が起きるか?」
価値的側面:「何でそれが問題か?」

前者はロジックさえ組めれば簡単です。
一方、“後者は簡単に見えて意外に難しい”です。

理由は、正確に説明しないと聞き手が勝手に解釈をします。


それを踏まえて、【前回】と【今回】の違いは、"一歩先に踏み込んだ説明"がある事です。
それぞれを説明します。



例にとって、「生産性が低下する」を見ていきましょう。
ジャッジはこう思います
↓↓↓↓
「生産性が低下して何が問題なの?誰にとって問題なの?そして、その後はどうなるの?」

もちろん、「生産性が低下する事は問題である」と主張すれば、その通りです。

しかしながら、肯定側が「海外市場に進出しなければ勝ち残れない」と主張した場合、
相対的に「それなら、ちょっと生産性が低下しても仕方ない」と判断します。

次に、「顧客に損失を与える」という内容です。
生産性が低下するより具体的です。
↑試合中は具体的な説明もありました。

ここまで言ってくれると、「グローバル化しないと生き残れない」
という大きな話よりも「自分たちの前にいる顧客の信用を得る事の方が楽天にとって大事である」
と審判は考えます。
↑終論のパートでここまで説明があれば、否定側は勝つと思います。


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